ねこちゃんはストレスを感じやすい動物です。それなのに、ストレスをなかなか表に出してくれません。飼い主さんが気づいたときには、すでに体調を崩していたり、問題行動が起きてしまっている場合があります。
そうなる前に、ねこちゃんのメンタルが今どういう状態なのか、ストレスが溜まっていないのかなどをチェックして、できるだけストレスを与えない環境を作ってあげましょう。
■ねこちゃんのストレスサインを知ろう!
ストレスサインの前に、ねこちゃんがリラックスしているときの状態をまずは知っておきましょう。
完全にリラックスしている時のねこちゃんは、横向きか仰向けに横たわり、お腹を見せて、脚はだらーんと伸びきっています。
目は閉じているか半開きの状態で、ゆっくりとまばたきをすることもあります。耳は、半分後ろか前を向いて立っており、ヒゲは横を向いています。
そして、ストレスを感じると、この完全なリラックス状態が少しずつ変わってきます。ストレスの程度や、その時に活動しているかしていないかによっても違ってきますが、例えば、お腹をつけて見せないときは、完全にリラックスしているとは言えません。
また、目が開ききっていて、瞳孔が拡大しているときや、耳がぺたっと寝ているとき、ヒゲが後ろに向いているときなども、ストレスを感じているサインと言えます。
■ストレスが引き起こす問題行動や体調不良とは
ねこちゃんはストレスや不安を感じた時に、行動で表すことがあります。例えば、過剰に鳴く、トイレ以外の場所で排泄をする、人間に対して攻撃をする、同居猫に対して攻撃をする、過剰に自分の身体を舐める、布製品など食べ物以外の異物を食べるなどです。
これらの問題行動を放っておくと、どんどん悪化してしまいます。例えば、自分の身体を舐め続けることで脱毛や皮膚の炎症が生じたり、異物を食べることで消化器系の障害を起こしたりすることもあります。
また、発症にストレスが関与していると言われている病気に、特発性膀胱炎があります。症状としては、血尿が出る、頻繁にトイレに行く、排尿するときに痛がるなどです。
検査をしても、細菌感染や膀胱結石といったはっきりとした原因が見当たらず、いつの間にか症状がなくなってしまうことが多いのですが、再発しやすい病気です。
■ストレスの原因を探ろう!
ねこちゃんのストレスは、一つのサインだけに注目せず、前後の状況など全体をとらえて判断するようにしましょう。
ストレスを与える原因として、引っ越しや長期の留守番、周辺での工事や雷などの大きな音、同居のねこちゃんとの相性が悪い、頻繁に来客があるなどが挙げられます。
その他にも、遊びは足りているか、安心して休むことができる場所が複数あるか、トイレは清潔に保たれているか、新鮮な水をいつでも飲めるようにしてあるかなど、改めてチェックしてみましょう。
ねこちゃんが受けるストレスが、一時的なものだったり、小さいものだったりすると、つい見逃してしまいがちです。
しかし、過度なストレスが溜まってしまうことのないよう、日ごろからねこちゃんをよく観察し、普段と違う様子に早めに気づいてあげることが大切ですね。
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※ Helenelcg, Angel House Studio, Vikafoto33, Natata, PHOTOCREO Michal Bednarek / Shutterstock
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