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【獣医師執筆】猫アレルギーだけど猫が大好き!「こころ貯金」を増やしながら上手に付き合う方法

白井春佳

獣医師
白井春佳

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【獣医師執筆】猫アレルギーだけど猫が大好き!「こころ貯金」を増やしながら上手に付き合う方法

猫アレルギーだけどねこちゃん大好きな人は、実は動物業界でも結構存在しています。筆者の知り合いでも、実際に動物病院で働いている動物看護師さんや、動物関係を目指す学生さんなどで、実は猫アレルギーという人もいます。それを知って、驚く人もいるのではないでしょうか。

筆者は人間の医師ではありませんので、アレルギーの治療などのアドバイスはできませんが、できるだけ快適にお互いが生活できるために必要なことを、行動学的な方面から解説していきます。

■医師の指示に従うことが一番重要

猫アレルギーだけど猫が大好き!「こころ貯金」を増やしながら上手に付き合う方法
出典:https://www.shutterstock.com/

「猫が大好きだから、自分はどうやっても一緒にいたい!」という気持ちは痛いほど分かります。しかし、ちょっと待ってください。まずはきちんと医師から診察や検査を受けて、病状や今後の治療計画など話し合ってください。

アレルギーは命に関わる問題の場合もあります。「好きだから」で片付けられない部分もあることを理解しましょう。

■家族が猫アレルギーだったとき

猫アレルギーだけど猫が大好き!「こころ貯金」を増やしながら上手に付き合う方法
出典:https://www.shutterstock.com/

新しい家族が増えたとき、その人(子どもも含めて)が猫アレルギーと診断される場合もあると思います。基本的には医師と相談しながら、今後のことを決めていく必要がありますが、獣医行動学専門の獣医師目線からのアドバイスを3つお伝えします。

(1)日ごろからケアを受け入れてくれるように

アレルギーを引き起こす素材として、毛やフケなどがあります。これらを最小限に抑えておくことは重要になります。ブラッシング、シャンプーなどの基本的なお手入れを心地よく受け入れてくれるように、日ごろから練習すると効果的です。

楽しくお手入れしよう!愛猫に実践したい「ハズバンダリートレーニング」”こちらの記事を参考にしてみてくださいね。

(2)別室でも生活できる環境を

人間がよくいるお部屋ではない、別室に“ねこちゃんのお部屋”を作ることも必要な場合があります。別室でも心地よく安心して暮らせる場所を作ってあげることも方法のひとつです。

ねこちゃんが「ここなら安心」と、太鼓判をくれるようなお部屋を作ってあげることがポイントです。

(3)家族以外にも愛される猫に育てる

アレルギー症状が重篤な場合は、ひとつ屋根の下で一緒に生活できなくなることも考えなくてはいけないと思います。このような場合、新しいご家族と幸せに生活できるために、環境変化にも対応できる能力を培ってあげていることが望まれます。

心の窓がオープンな子猫の時代“社会化期”に、どれだけ“こころの貯金”ができていたのかが重要になります。大人のねこちゃんになっても、貯金積み立てはできますので、子猫じゃないからとあきらめないでくださいね。ご家族以外でも楽しい、安心できる経験を貯金させてあげてください。

現代の医療では、各種アレルギーも治療によっては克服できることも報告されているようです。アレルギー以外にも人生には色々な病気や出来事があることがあると思います。

日ごろから、自分が一緒に暮らせなくなったことまで考えながら、ねこちゃんを育てていくことはとても必要なことです。ねこちゃんのこころ貯金を増やしながら、楽しく生活してくださいね。

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※ Julia Pashkina, Africa Studio, panco971 / Shutterstock

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