愛猫があまりお水を飲まない、どんなお水を飲ませたらいいの？とお悩みの飼い主さまも多いのではないでしょうか。ねこちゃんの健康維持にとっても水分補給はとても大切です。
そこで今回はねこちゃんの水分補給についてご紹介します。
■猫はお水がきらい？
ねこちゃんの先祖は砂漠の乾燥地帯で暮らしていたため、脱水に強く、少ない水分でも体が機能するようにできているといわれます。だからといって、水が必要ないわけではありません。
ねこちゃんの体は60～80％を水分が占めるので、脱水までいかなくても水分が少ないと尿が濃くなり、膀胱結石や膀胱炎などの尿路系の病気になりやすくなります。
病気を予防するためにも、水分補給はしっかりさせてあげたいものです。水を飲んでもらえる環境を整え、ねこちゃんがしっかりと水分補給できるよう心がけましょう。
■猫に水道水を飲ませても大丈夫？
ねこちゃんに与えるお水はミネラルの少ない「軟水」を選ぶようにしましょう。日本の水道水はミネラルの少ない軟水なため、基本的には水道水で大丈夫です。
水道水をあげている場合、こまめに取り替えていつも新鮮なお水にしておくことも大切です。
お水を入れている器もきれいに洗ってください。自分以外のねこちゃんが口をつけたお水は唾液が混ざったり、臭いがついたりしているため嫌がって飲まなくなるねこちゃんもいます。多頭飼いの家ではねこちゃんの数以上の飲み水を用意しましょう。
水道水を飲ませるのに抵抗がある、ねこちゃんが水道水では飲んでくれない場合は、購入した水や浄水器の水、ペット用のミネラルウォーターを飲ませてみましょう。その場合も含まれるミネラルの量を確認し、硬水ではなく軟水を選んでください。ミネラル分が多い「硬水」は尿路結石などの病気につながることが多いから避けるべきです。
■猫におすすめの水
ねこちゃんにも好みのお水があったりします。我が家の愛猫はお湯が好きで、特に冬場はお湯を欲しがります。いろいろ試して好みのお水を用意してあげてください。
・ミネラルウォーター（軟水）
・木炭や竹炭を水道水に入れてカルキ臭を消したもの
・お湯を冷まして水にしたもの
・お湯
・魚や鶏肉などのゆで汁
また、置いてあるお水ではなく、キッチンや洗面所などの蛇口から出る水道水を好むねこちゃんや洗面器やコップの中のお水など、用意したお水ではなく違う場所で飲むねこちゃんもいます。そういった時のねこちゃんの心理はわかりませんが、いつでも清潔なお水を飲めるように用意してあげましょう。
■猫の1日の水分量は？
ねこちゃんが1日に必要な水分量は、体重1kgあたり40ml程度が適切と言われています。
体重4kgほどのねこちゃんであれば、ドライタイプのフードをメインに食べていても1日160mlくらい水を飲めば十分です。水分は食べ物からも補えるので、ウェットタイプのごはんをメインに食べるねこちゃんは、ほとんど水を飲まないこともあります。
季節や運動量によっても必要な水分量は変わってきます。そのため常に水を飲める環境にしておいてあげましょう。
あまりお水を飲んでいない時は器の水の量を測って、どれくらい飲んでいるかチェックしてみるのもおすすめです。
■猫が水を飲まない時
愛猫が水を飲まない原因としては「水が気に入らない」「器や場所が気に入らない」「口の中が痛い」などの原因が考えられます。
■水が気に入らない
水が美味しくなかったり、汚れていることで飲まない可能性があります。用意されているお水がしばらく交換されていない場合や、カルキ臭の匂いなどが関係して場合もあります。
■器や置いてある場所が気に入らない
水を入れている器が気に入らない時に飲まないことがあります。器の素材の匂いや、飲みにくさなどが関係しているかもしれません。
ねこちゃんはひげが器に触れると嫌がり、水を飲むことや食事をやめてしまうことがあります。一度嫌になったらその器では口をつけなくなるので、ふちが広い器にしましょう。
また、器が置いてある場所も重要です。騒がしくて落ち着かない場所や、汚い環境ではないかの確認をして、ねこちゃんがいつでも落ち着いて飲める場所にお水をおきましょう。
■口の中が痛いとき
口内炎やケガによって口の中に痛みが生じている場合、水を飲まなくなることがあります。食事の量が減ったり、水が飲みにくそうにしていたり、口臭がひどくなった場合は、病院で診てもらいましょう。何かしらのお口のトラブルが原因となっているかもしれません。
ねこちゃんの健康のためにと、いろいろ工夫をしても、ねこちゃんがお水をあまり飲んでくれない場合はウエットフードをあげることもおすすめです。
ウェットフードは75〜80％が水分ですので、食事と水分が一緒に摂取できます。食事をドライフードからウェットフードにすることで、水をあまり飲まないねこちゃんの水分を補えます。
最後に、水をあまり飲まない、または通常よりも飲み過ぎていると病気の場合も考えられるため、早めに動物病院で相談しましょう。
清潔なお水をお家の複数個所に置いて、ねこちゃんの健康管理をしてくださいね。
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