春から初夏にかけて、愛猫の体毛が抜け始めることはありませんか?大切なペットの体調の変化は気になりますよね。春にねこちゃんの毛が抜けるのは「換毛期」の訪れであり、非常に一般的な生理現象です。病気の心配はしなくていいものの、そのほかの注意点があります。この記事では、猫の換毛期について解説します。
愛猫が夏を迎える準備!換毛期とは?
換毛期はねこちゃんにとって、夏を迎える準備期間だといえるでしょう。真夏の猛暑の中でも体温を調整できるよう、毛の量を減らしているのです。つまり、5~7月ごろに抜け毛が多くなったとしても、決して体調不良とは限りません。むしろ、ねこちゃんとしては当然の周期を迎えているのだといえます。
逆に10月~11月ごろからは、冬の寒さに備えるため、多くのねこちゃんは体毛を伸ばし始めるでしょう。そして、冬が終わると猫の毛は抜け始め、スリムなシルエットに変わっていきます。この時期が「換毛期」です。
注意!これは換毛期じゃないかも?
飼い主さんが気をつけたいのは、「換毛期だから抜け毛は気にしなくていい」とは断定できない点です。換毛期に関係のない抜け毛は、体調不良のサインかもしれません。
たとえば、「寒い季節なのに抜け毛が多い」のは要注意です。冬場のねこちゃんはできるだけ毛を伸ばし、体温を保とうとします。それなのに毛が抜けやすくなるのは、体内のバランスが崩れている可能性もあります。
また、食欲不振や過剰な睡眠、活力のなさなどもチェックしましょう。水ばかり飲んでいるのに、食事をしないときなども体調不良が起こっていると考えられます。体を調べてみて、発疹や腫れがあれば皮膚系のトラブルかもしれません。いずれにせよ、細かい診断を飼い主さんで行わず、獣医師に相談するのが得策です。
換毛期の注意点とは?
猫の換毛期は、「家中が毛だらけになって困る」という飼い主さんもいるでしょう。ただ、ねこちゃんの健康を考えれば、毛はしっかり抜けてくれた方がいいのです。なぜなら、抜けきらない毛は皮膚炎などのトラブルを招きかねません。さらに、毛繕いをしているときにねこちゃんが飲み込んでしまい、胃腸に負担をかけます。ねこちゃんが吐き出す毛玉の原因にもなるでしょう。
こうした事態を招かないよう、換毛期を迎えたねこちゃんには丁寧なブラッシングを心がけます。ねこちゃんの毛は上半身から下半身に向かって伸びています。ブラッシングの際も、この方向を意識してあげるときれいに体毛が抜け落ちます。
また、胸やしっぽ、内股など、飼い主さんが気づかない部分にも「抜け残り」は起こります。ブラッシングは全身くまなく行うようにしましょう。
いっそ、シャンプーをしてあげるのも一つの方法です。春先は気温も高いので、ねこちゃんが湯冷めする危険も低いでしょう。シャンプーをするときは、洗面器で泡をつくってから、ゆっくりと優しく洗ってあげるのがコツです。
ねこちゃんが「気持ちいい」と感じてくれれば、抵抗をしないのでじっくり体毛を洗い流せます。なお、風邪をひかないように、シャンプーの後のドライヤーまで徹底してあげましょう。
換毛期の意味や対策についてご理解いただけたでしょうか。換毛期は品種に関係なく訪れる現象です。そのため、毎年春になったくらいで、「そういえばそろそろ抜け毛が増えるだろうな」と思い出すようにしてください。こまめにブラッシングやシャンプーを行えば、ねこちゃんを清潔にできて病気にもなりにくくなり一石二鳥です。
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