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【動物看護士執筆】犬専用の靴は必要?冬のお散歩対策のあれこれ

miyu

JCSA 認定「動物看護士」
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【動物看護士執筆】犬専用の靴は必要?冬のお散歩対策のあれこれ

犬は冬でもお散歩が大好きですが、雪の上などの冷たい路面を歩くときは裸足で歩いて凍えないのかな・・・と考えたことはありませんか?そんな冬のお散歩の疑問にお答えします。

雪の上を歩く時に犬専用の靴は必要?

コーギーの肉球に雪がついている写真
出典:https://www.shutterstock.com/

犬の肉球は「動静脈吻合(どうじょうみゃくふんごう)」という構造をしています。これはイルカの尾びれやペンギンの足と同じ構造です。体表温度が下がると動静脈吻合が拡張して血液量が増加し、体温の低下を防ぎます。また、肉球の表面は表皮乳頭という微細な突起があり、冷たい地面に触れる面積を最小限に抑え、肉球が冷えるのを防いでいます。そのため、凍傷しにくい足のつくりだといえるでしょう。

このような犬の肉球の特性を考えると、必ずしも靴は必要ないような印象を受けますが、個体差や路面状況によって、靴の必要度は変わってきます。場合によっては、肉球を傷つけてしまったり、凍傷を引き起こしてしまう可能性もあります。

路面状況に気をつけましょう

雪で路面が凍結している写真
出典:https://www.shutterstock.com/

車の轍(わだち)等で路面が氷でガタガタしているときは、尖った氷片を踏んで足を傷つけてしまう可能性があります。また、雪が積もる地域に住んでいる飼い主さまに気をつけて欲しいのは「融雪剤」です。雪を溶かすために路面に撒かれる融雪剤の正体は、塩化カルシウム(塩)を主成分にしたものです。これが肉球につくと、炎症を起こして赤くなったり、かぶれてしまうことがあります。

また、足についた雪を舐めて落とそうとすることで、融雪剤も一緒に口に入れてしまい、過剰な塩分を摂取する可能性もあります。このような状況の路面を日常的に散歩する場合は、靴を履かせた方が安心ですね。

出身地などの個体差を把握しましょう

s犬が長靴を履いている写真
出典:https://www.shutterstock.com/

犬の肉球は凍傷しにくい構造をしているとはいえ、個体差があります。一般的にダブルコートという二重構造の体毛を持っている、北国出身のシベリアンハスキーや秋田犬などは寒さに強く、肉球も厚みがある犬種が多いです。

かといって、ダブルコートであれば必ず寒さに強いというわけではありません。例えば、チワワはダブルコートですが南国出身なので、寒さに弱いことで有名です。また、トイプードルはフワフワな見た目をしていて暖かそうですが、実はシングルコートなので寒さに弱い犬種になります。

このように愛犬の出身地や身体的特徴によって、寒さにどの程度耐えられるかは変わってきます。寒さに弱い犬種については、雪道を散歩させる場合、洋服を着せるほかにも、靴を履かせた方が肉球のトラブルを防げることは確かだといえそうです。    

また、子犬やシニア犬はたとえ寒さに強い犬種だとしても、身体を冷やすことは体力を奪う原因になってしまうため、靴を履かせてあげた方がいいかもしれません。愛犬の特徴や年齢、その日の体調に合わせて、靴を履かせるかを判断しましょう。

大切な肉球のケア

犬の肉球
出典:https://www.shutterstock.com/

犬はヒトのように汗が滴るようなことはありませんが、汗腺が多く分布している肉球はじんわりと汗をかいています。そのため、靴を履いて散歩したあとは、見た目では汚れがついていなかったとしても、汗の付着で肌トラブルを起こしてしまうことがあります。そのため、お散歩後は、タオルで拭いたり洗うなどして、肉球を清潔に保つようにしてください。

また、素足で散歩した後は、肉球が乾燥してひび割れをおこしてしまう可能性があります。そのため、乾燥を防ぐジェルや保湿クリームを塗った方がいいでしょう。注意点としては、ヒト用の塗り薬は犬には刺激が強いので、必ず犬用のものを使用するようにしましょう。

冬のおすすめは保湿性のある靴

靴を履いている犬
出典:わんにゃ365

犬用の靴にも様々な種類があります。夏用の靴は通気性が良い素材で作られているので、防寒には不向きです。寒い季節には、保湿性の高い素材で作られている冬専用の靴を履かせるようにしましょう。逆に、冬専用の靴を夏場に履かせると、足が蒸れて皮膚病を起こしてしまう可能性があるので、靴は季節によって分けるようにしましょう。

健康のためはもちろん、色んなデザインの靴が販売されているので、愛犬と一緒にお洒落を楽しむという意味合いでも、犬用の靴を検討してみるといいかもしれません。ぜひ愛犬と寒い冬を楽しく乗り越えましょう!

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