※2020年10月6日情報更新
ねこちゃんが人に飼われるようになった歴史はわんちゃんに比べてずっと浅く、ねこちゃんの行動には今なお野生が色濃く残されています。人の思い通りにならない自由気ままなところが、まさにねこちゃんの魅力の一つといってもいいでしょう。
そんなねこちゃんに必要なしつけとは何でしょう? しつけは必要ないと思われている方も多いのではないでしょうか? 実はねこちゃんにも人と一緒に暮らしていく上で、ぜひとも実践してほしい基本的なしつけがあります。そこで今回はねこちゃんのしつけについて、パターンに分けてご説明します。
■名前を呼んで来させるようにする
飼い主さんがねこちゃんの名前を呼んだらそばに来るようにしておくと、ねこちゃんがいたずらしそうになったり、危険な目にあいそうになったりしたときに役に立ちます。
名前を呼んで来てくれたときには、お気に入りのおやつをあげる、大好きなおもちゃで遊んであげるなど、必ずねこちゃんにとっていいことがあるようにしてください。
穏やかな口調で名前を呼ぶことも大切です。叱るように呼んではいけません。また、こちらから追いかけるもやめましょう。逃げてしまうことになりかねません。
ただし、ねこちゃんがゆっくり休んでいるときなどは、無理に起こしてまで来させる必要はありませんので、名前を呼ぶタイミングに注意しましょう。
■キャリーケースに自分から入るようにする
動物病院に連れて行くときや、災害などで避難が必要になったときには、安全性を考えてキャリーケースに入れましょう。柔らかいキャリーバッグよりは丈夫なキャリーケースをおすすめします。
しかし、ねこちゃんはパニックになりやすいので、いざキャリーケースに入れようとしても、なかなか捕まらないことがよくあります。そんな事態を避けるために、普段から抵抗なくキャリーケースに入る練習をしておきましょう。
キャリーケースにもさまざまなタイプがありますが、扉が取り外せる、上蓋が付いているというタイプは、出し入れしやすいという点からもおすすめです。
まず、外せる扉はすべて外し(外せない場合は扉を開けっぱなしにして)、中にお気に入りのクッションや敷物などを入れて、普段のベッドとして使うようにします。ねこちゃんが落ち着いて休めるように、床の上ではなく、高い場所に置くようにしてください。
そして、ねこちゃんが自分から入ってくれるのを待ちましょう。なかなか入ってくれない場合は、ケースの中にお気に入りのフードやおやつを入れておきます。
ねこちゃんが入っても扉は閉めず、褒めながらフードやおやつを与えます。ケースに入ると同時に、「ハウス」などと言葉をかけて、ケースに入るときの合図にしてもいいでしょう。
この練習をしばらく繰り返し、抵抗なく入るようになったら、扉を付けてみる→扉を一瞬だけ閉める→扉を閉める時間を少しずつ長くする、といった細かい段階を踏んでゆっくり進めていきましょう。
■人に馴れさせる
人に馴れていないねこちゃんは体を触られることも苦手なので、爪切りや耳掃除、ブラッシングなどの普段のお手入れもなかなか十分にしてあげることができません。
また、そういうねこちゃんは基本的に怖がりのことが多いので、いろいろな場面でストレスを抱えやすくなります。そうならないように、子猫のうちに人や環境に馴れさせる練習をしておきましょう。
具体的には、ねこちゃんの社会化期(初めて接する人や環境に、恐怖心や警戒心を抱かずに受け入れることができる時期)は、生後2週齢から9週齢といわれています。この時期に、たくさん遊んであげたり、優しく撫でてあげたりして、人を怖がらないねこちゃんに育てていきましょう。
社会化期を過ぎたねこちゃんの怖がりを直すのは簡単ではありませんが、飼い主さんが愛情をもって、時間をかけて接することで、ある程度の改善は可能です。
■しつけの際に気をつけること
ねこちゃんはとても繊細なので、叩いたり音で脅かしたりすることのないようにしましょう。大きな声で叱るのもおすすめしません。
怖がりのねこちゃんの場合、ますます不安や恐怖心を増大させ、飼い主さんとの関係を悪化させてしまいます。怖い思いをさせてしつけるのではなく、楽しい思いやうれしい思いをたくさんさせることで、よい行動を増やすようにしましょう。
ねこちゃんの性格は、生まれつき備わっている要素と、育った環境から作られる要素の両方から成り立っています。まずは、生まれついた性格を理解して、それを受け入れることが大切です。そして、飼い始めの時期に適切なしつけをすることで、ねこちゃんは快適に過ごしていけることでしょう。
楽しいねこちゃんライフを送るためにも、みなさんのねこちゃんに合ったしつけを実践してみてくださいね。
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※ Esin Deniz, Natalia Fedosova, aesthetica / Shutterstock
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