わんちゃんやねこちゃんにとって、ネギ類やチョコレートなどの食べ物は毒であり、最悪の場合は死に至ることもあります。また、マスクや紐、おもちゃなどが消化管に詰まり、処置が必要になることもめずらしくありません。
このように、わんちゃんやねこちゃんの誤食は命にかかわるため、飼い主さんによる適切な対策が求められます。それでは、具体的にどのような対策を講じるべきなのでしょうか?
■犬猫が誤食しやすいものは?
まずは、わんちゃんやねこちゃんが誤食しやすいものを確認しましょう。
ここでは、わんちゃんやねこちゃんが中毒を引き起こす食べ物や植物、物理的に消化官に詰まりやすいものなどの一例を紹介します。
(1)犬猫にとって毒となる食べ物
・ ネギ類
・ チョコレート
・ ブドウ
・ アボカド
・ キシリトール
・ マカデミアナッツ
(2)犬猫にとって毒となる植物
・ ユリ
・ チューリップ
・ アサガオ
・ ヒヤシンス
・ あじさい
・ アロエ
(3)犬猫にとって毒となる物質
・ タバコ
・ ボタン電池
・ 保冷剤
・ 殺虫剤
・ 殺鼠剤
・ 精油
・ 洗剤や柔軟剤
・ 人間用の薬やサプリメント
(4)犬猫の消化官に詰まりやすいもの
・ 小さめのおもちゃ
・ プラスチック類
・ ビニール類
・ 靴下
・ マスク
・ ひも状のもの
・ 竹串
・ 牛や豚、鳥の骨
・ 魚介類の骨
・ 歯磨きガム
■誤食した犬猫に起こる症状
わんちゃんやねこちゃんが食べてはいけないものを口にしてしまった場合、生じる症状はさまざまです。具体的には誤食したものや量、誤食してから経過した時間によって症状が異なります。
中毒を起こした場合は腹痛や下痢、おう吐などの症状が発生しがちで、ひどい場合は腎障害や肝障害を起こすわんちゃんやねこちゃんも少なくありません。また、最悪の場合は死に至ることもあるため、飼い主さまは家に危険物を置かず、手の届かない場所に入れるなどの対処をしてください。
■万が一、大切なペットが誤食してしまったら?
わんちゃんやねこちゃんが誤食してしまった場合は、早急に動物病院へ連絡しましょう。処置が早いほど、重篤な症状を避けられる可能性が高まります。なお、動物病院に連絡する際はわかる範囲で、誤食したものや量、大きさ、誤食した時刻などを伝えてください。
ちなみに、誤食した場合に様子を見るため時間を置いたり、飼い主さん自身で吐き出させようと試みたりするのはやめましょう。誤った処置や対応が原因で症状が悪化する恐れもあるので、必ず獣医師の指示を仰いでください。
■ペットの誤食を防止するための対策3つ
わんちゃんやねこちゃんの誤食は、命にかかわることもめずらしくありません。私たち飼い主はペットの命を守るために、日頃から誤食を防止するための行動をとっておく必要があります。
ここではペットの誤食を防ぐための3つの対策をまとめたので、さっそく対策を講じましょう。
■誤食の危険性のあるものを置かない
大前提として、わんちゃんやねこちゃんの手の届く範囲に毒となる食べ物や植物などを置かないことが大切です。これまで大丈夫だったからといって、これからも誤食しないとは言い切れません。
誤食の危険性のあるものは片付け、ペットが自由に出入りできない部屋や鍵付きの戸棚などに入れておくと安心です。
■「ちょうだい」のコマンドを練習する
どれだけ気をつけていても、口にしてはいけないものをペットが咥えてしまうことはあるでしょう。その場合に役立つのが日頃から練習しているコマンドです。コマンドとはしつけに用いる合図のことで、咥えているものを放してほしい場合は「ちょうだい」「返して」「オフ」といったコマンドで指示します。
ちょうだいのコマンドを覚えてもらえば、誤食のリスクは大幅に下がるでしょう。
■食事内容や量を見直す
わんちゃんやねこちゃんが誤食を繰り返す場合は、食事の内容や量が適切ではない可能性があります。フードを変えたり、量を増やしたりなど工夫して改善を図りましょう。
■適切な対策を講じてペットの誤食を防止しよう
わんちゃんやねこちゃんは好奇心旺盛なため、いろんなものを口にします。バッグの中からチョコレートを取り出したり、ゴミ箱を漁ったりすることもめずらしくないため、油断は禁物です。大切なペットの命を守るために、中毒性のあるものを手の届く範囲に置かないように注意しましょう。
万が一、ペットの誤食に気づいた場合は早急に動物病院へ連絡してください。「少量だから」「時間が経っているから」などと、自己判断で片付けてしまうのは危険です。必ず獣医師の指示を仰ぎましょう。
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