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保護猫カフェってどんなところ?岐阜県羽島市『ねこぱんち』の取り組みとは

古川諭香

愛玩動物飼養管理士・キャットケアスぺシャリスト
古川諭香

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保護猫カフェってどんなところ?岐阜県羽島市『ねこぱんち』の取り組みとは

近年は全国各地に“保護猫カフェ”がオープンしていて、殺処分ゼロに向けた動きが活発になっています。しかし、中には保護猫カフェとはどういう場所なのか、あまり詳しくない方もいるのではないでしょうか。

しぐさで知る犬の気持ち~第1弾~「視覚によるコミュニケーション」
出典:わんにゃ365

そこで今回は、猫の譲渡も行っている岐阜県羽島市『保護猫カフェ ねこぱんち』のオーナー岡田さんに、保護猫カフェについて詳しく伺いました。

■店舗オープンのきっかけは自分が里親になったこと

しぐさで知る犬の気持ち~第1弾~「視覚によるコミュニケーション」
出典:わんにゃ365

ー今回は宜しくお願いします。はじめに、お店を開こうと思ったきっかけを教えてください。

岡田さん:きっかけとなったのは、私自身が同県内にある保護猫カフェで里親になり、殺処分の問題を詳しく知ったことでした。私も猫を救いたいと思ったので、主人が飲食店を開くために探していたテナントを譲ってもらい、譲渡型の保護猫カフェを開きました。

ー店内の改装は、どのように行ったのでしょうか。

岡田さん:低予算で改装しなければならなかったので、打ちっぱなしのコンクリートに自分たちでペンキを塗ったり、知り合いの大工さんに協力してもらったりして仕上げていきました。

しぐさで知る犬の気持ち~第1弾~「視覚によるコミュニケーション」
出典:わんにゃ365

ー自力でお店づくりをされたのですね。ちなみに、店名にはどのような想いがこめられているのでしょうか。

岡田さん:最初はこった店名をつけようと考えていたのですが、羽島市はあまりメジャーな地域ではなく、年配の方も多いので、最終的には覚えやすく親しみやすい店名にしました。

 

■お店には30匹の猫が在籍中!

しぐさで知る犬の気持ち~第1弾~「視覚によるコミュニケーション」
出典:わんにゃ365

ー現在、こちらのお店には何匹くらいの猫がいるのでしょうか。

岡田さん:最初は10匹からスタートしたのですが、現在は表に25匹、店の奥の隔離部屋に威嚇の激しい子が2匹、別の場所にある隔離部屋に猫風邪の子が3匹います。別の場所にある隔離部屋はクラウドファンディングで支援を募り、作りました。

猫も人間と同じように風邪をひき、特に春は子猫を保護することが多いので、気を付けていてもウイルスが蔓延してしまいます。健康を管理するには隔離部屋が必要でした。

ー隔離部屋には“猫エイズウイルス感染症”のような病気を保有している子専用のスペースもあるのでしょうか。

岡田さん:成猫を迎え入れるときは必ず血液検査を行っていますが、当店ではこれまでに猫エイズウイルス感染症の猫を保護したことがないため、現在は猫風邪の子専用の隔離部屋となっています。

ただ、今後そうした病気の子を保護する機会は必ずあると思うので、またクラウドファンディングを活用して支援を募らせていただくかもしれません。

ーその際はぜひとも私も協力させていただきます。ちなみにお店にいる猫たちは、どこから引き取っているのでしょうか。

岡田さん:当店では各務原の保健所と岐阜市の保健所にボランティア登録をしており、西濃地方を中心に活躍している動物愛護団体“岐阜ねこを救う会”さんとも連携しながら猫を保護しています。

しかし、実際は一般の方から“猫を保護したので預かってほしい”という連絡が来て、保護することが一番多いです。

ー保護したけれど、その後どうしようと悩まれる一般の方が多いのかもしれませんが、お店にも対応できる限度があるので、すべて引き受けるのは難しいところですよね。

 

■『猫カフェ ねこぱんち』で猫たちの里親になるには?

しぐさで知る犬の気持ち~第1弾~「視覚によるコミュニケーション」
出典:わんにゃ365

ーこちらのお店で気に入った猫がいた場合は、どのような条件をクリアすれば里親になれるのでしょうか。

岡田さん:当店では譲渡条件を設け、譲渡内容を明確にしたうえで同意をしてもらっています。実際におうちを拝見することはありませんが、譲渡条件となっているケージやトイレの写真、ワクチン接種の証明書、去勢・避妊手術の領収書をメールで送ってもらっています。

ー悪質な里親詐欺を避け、悲しい命が生まれないようにするにはこうした条件を設けることが大切なのですね。

岡田さん:また当店では、里親になってくださった方が困った時にアドバイスをしています。例えば、環境が変わって猫がご飯を食べなくなってしまったら、里親さんのおうちに行って食べさせてあげます。

ーこのようなアフターケアが受けられると、初めて猫を飼う方でも安心できますね。他にもお店を運営されていく中で、気を付けていることはありますか。

岡田さん:猫をウイルスなどから守るため、入店時はお客さんに手の消毒を必ず行ってもらっています。そして、店内のスリッパを履いても裸足はNGとし、150円で靴下を購入していただきます。また、猫たちが休憩できるバックヤードがない代わりに、店内にケージをいくつか置いて休める場所を与えています。

ー店内は猫のトイレ臭もしませんね。

岡田さん:トイレ掃除には気を配っています。ケージ内のトイレは目立つ汚れがあれば、毎日でも洗うようにし、お店の奥やカウンターの奥に置いてある大きなトイレは、1週間に1回は丸洗いして猫砂もすべて取り変えています。

しぐさで知る犬の気持ち~第1弾~「視覚によるコミュニケーション」
出典:わんにゃ365

また、猫嫌いでケージに閉じこもってしまうような子どもさんには、スタッフが抱っこしたまま触れ合うことができます。もし相性の良い子がいれば、ケージの中で一緒に遊べるようにもしています。

 

■今後は獣医師のアドバイスが聞けるイベントも計画中

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出典:わんにゃ365

ーねこぱんちでは2018年9月23日に、“岐阜ねこを救う会”さんと協力して岐阜駅前のビルで譲渡会を行われたそうですね。

岡田さん:当日は2匹の猫に里親さんが決まり、後日さらにもう2匹の里親さんが見つかりました。お店のPRにもなったのでよかったですし、保護猫を多くの方に知っていただける機会となりました。

ー今後もこうした譲渡会は開かれていくのでしょうか。

岡田さん:理想としては月1回くらいで行いたいと考えていますが、ケージに入れていても動物がNGであるレンタルスペースが多いので、現在、岐阜市内でどこか借りられる場所がないか探しています。

ー他にも今後企画されているイベントなどはありますか。

岡田さん:現在、夜の猫カフェを楽しんでもらうため、不定期で行っている“ナイトツアー”を定期的に開催したいと考えています。また、獣医師さんに来てもらい、猫の飼育法や応急処置法などが学べるイベントも行っていきたいと思っています。

ーそういえば、10月からは“ねこぱんち基金”も設立されたそうですね。

岡田さん:羽島市は去勢・避妊手術の助成金はでますが、そうすると耳がカットされ、もらわれにくくなってしまいます。そこで当店では、里親さんを見つけやすい子には耳がカットされないよう自費で手術をしています。金銭的に大変なことも多いので基金を設立しました。

しぐさで知る犬の気持ち~第1弾~「視覚によるコミュニケーション」
出典:わんにゃ365

ーでは、どのような子には助成金で去勢・避妊手術を行っているのでしょうか。

岡田さん:人が苦手な子や外での生活が長かった子です。様々な考え方があると思いますが、私個人としては、人が苦手な子や外での生活が長い子には去勢・避妊手術をし、一世一代の命である“地域猫”として生きていくという道がよいのではないかと考えています。

ー地域猫とは、その地域に住んでいる住民の方やボランティアさんがお世話をして、命を見守っていく猫のことですよね。

岡田さん:そうです。外の世界は可哀想という声ももちろんあるかとは思いますが、人に慣れることができず、猫同士の中でも折り合いをつけられない子は、お店に来てもケージの中で一生を過ごす可能性があります。果たしてそれは、本当に幸せなことなのかと考えてしまいます。保護や譲渡が理由とはいえ、自由を奪われた猫はどんな風に感じているのだろうとも思うのです。

ーたしかに様々な意見がある難しい問題だとは思いますが、1匹1匹の猫たちが1番幸せに生きていける道を探っていきたいですね。では最後に、読者のみなさんに伝えたいことを教えてください。

岡田さん:殺処分を減らし、動物に優しい世の中を作っていくには、まず現状を多くの人たちに知ってもらいたいです。私は個人的に、ペットショップで売れ残ってしまった子の命も気にかかります。

しかし近年では、生態販売を止めて保護猫の譲渡を行う店舗も増えてきているので、こうしたお店がさらに増え、保護猫の里親となるのが風潮になるとよいですね。

ー様々な事情で飼育が困難になったときは、譲渡先をしっかりと見つけることも大切ですよね。本日は貴重なお話、ありがとうございました!

 

■LINE@やハーバリウムも要チェック!

『猫カフェ ねこぱんち』のイベント情報は、LINE@で確認することができます。

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出典:わんにゃ365

現在は『ハーバリウム』(税込1,800円~)も販売しているので、来店時にはそちらも合せてチェックしてみてくださいね!

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いかがですか?

猫たち1匹1匹の心に寄り添っていれる『猫カフェ ねこぱんち』。取材して感じたことは、優しい保護猫カフェだということ。

入店時にドリンクと共に付いてくる「ねこ用おやつ」をあげれば“ねこまみれ“になれるので、ぜひ至高の癒しタイムを過ごしてくださいね。

<店舗情報>
猫かふぇ ねこぱんち
住所:岐阜県羽島市竹鼻町 飯柄320A.ハピネス101
電話番号:058-372-5656
HP:https://cafenekopanchi.crayonsite.net/
アメブロ:https://ameblo.jp/toto-nekopanchi/
Twitter:https://twitter.com/nekopanchi_hsm

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