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ペットショップがなくなる日は近い?廃止が進む理由と日本の現状

瀬戸 芳昭

ライター
瀬戸 芳昭

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ペットショップがなくなる日は近い?廃止が進む理由と日本の現状

ペットショップがなくなる?

近年動物福祉への関心が高まり、世界中でペットショップ廃止の動きが進む中、私たちがペットを迎え入れる方法にも大きな変化が訪れています。

この記事では、なぜ世界でペットショップ廃止が進んでいるのか、その背景と問題点を詳しく解説します。
ペットの幸せを最優先に考え、適切な方法で新しい家族を迎えるための参考にしてくださいね。

■ペットショップがなくなる?廃止が進む理由と背景

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近年、ペットショップ廃止に関する議論が世界各国で注目を集めています。
この動きの背景には、動物の福祉や倫理的な問題が強く関わっていて、日本でもペットショップの在り方が見直されるようになってきました。

ペットショップがなくなる可能性や廃止の進む理由、そしてその背景について詳しく見ていきましょう。

■日本におけるペットショップ廃止の可能性

日本においても、ペットショップ廃止の動きは徐々に強まっています。
特に近年では動物愛護の観点から、ペットの販売方法や繁殖環境に対する厳しい目が向けられるようになりました。

現在、日本のペット産業では繁殖業者やペットショップが犬や猫を販売することが一般的ですが、その裏では過剰繁殖や売れ残り、不適切な環境で飼育される問題が報告されています。

また、狭いケージの中で過ごす生活や、繁殖業者による無理な繁殖が動物たちの健康に悪影響を及ぼすケースも報告されています。
このような状況が続いていくと、日本でもペットショップが廃止される方向へ進む可能性が高くなるでしょう。

■動物愛護管理法が改正された理由と背景

動物愛護管理法の改正は、主に動物の福祉向上を目的として行われています。
特に、日本においてはペットの過剰繁殖や虐待、劣悪な飼育環境などが長年問題視されてきました。

動物愛護管理法の改正では、ペットの飼育環境の改善や繁殖における倫理的なガイドラインが強化されています。

また、ペットの取引に関する規制も厳格化され、動物取扱業者に対する管理体制も強化されました。
動物虐待や遺棄に対する罰則が厳しくなり、ペットの所有者責任も明確化されています。

マイクロチップの装着義務化など、ペットの個体管理に関する新たな取り組みも導入されました。
現時点では直接的にペットショップ廃止を目指すものではありませんが、規制強化が将来的にペット業界の在り方に影響を与えるかもしれません。

■世界中で進むペットショップ廃止の流れ

世界ではすでに多くの国や地域でペットショップの廃止が進んでいます。

特にヨーロッパ諸国では、動物の権利や福祉に対する関心が非常に高く、動物福祉に配慮した政策が広く採用されるようになりました。

イギリスでは、ペットショップでの犬猫の販売が禁止されており、ペットを飼う際には里親制度や譲渡会を通じて新しい飼い主を見つける方法が推奨されています。

アメリカの一部の州でも同様の動きが見られ、カリフォルニア州ではペットショップでの犬猫の販売が禁止されました。

■ペットショップの問題点と動物福祉への課題

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ペットショップは私たちにとって身近な存在ですが、その運営形態や販売方法には様々な問題が指摘されています。
ここでは、衝動買いや捨てられるペット、売れ残りや殺処分の現状など、ペットショップに関わる問題を詳しく見ていきます。

衝動買いや捨てられるペットの問題

ペットショップでは、かわいらしい子犬や子猫などが展示されており、衝動買いを誘発しやすい環境にあります。

しかし、購入後に「想像していたよりも世話が大変」「住環境に合わない」などの理由でペットを手放す悲しい事態が起こっています。
こうした無責任な飼い方が、ペットの放棄や捨てられる動物の増加につながり、動物愛護の観点から大きな問題となっています。


売れ残りや殺処分の現状

ペットショップでは、販売されなかった動物が「売れ残り」として扱われることがあります。
こうした動物は次第に店舗の負担となり、適切なケアが行われないまま飼育されることがあります。
最悪の場合、売れ残った動物が殺処分されるといった話も聞いたことがあります。

ペットショップの展示方法と動物福祉への課題

ペットショップでは、狭いケージでの飼育や長時間の展示など、動物本来の生活とはかけ離れた環境で過ごしています。

こうした状況は、動物福祉の基準を満たしていないとされ、多くの国で規制されるようになりました。
日本でも動物愛護管理法の改正により、ペットの適切な飼育や販売方法に対するルールが厳格化されていますが、さらなる改善が求められているのが現状です。

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ペットショップがなくなった後、ペットを迎える方法としては、里親制度、譲渡会、ペットブリーダーからの直接購入があります。
それぞれの方法について詳しく見ていきましょう。

里親制度を利用する

里親制度は、保護されたペットに新しい家庭を提供する仕組みです。
動物保護団体が保護している犬や猫などを、新しい飼い主に譲渡することで、捨てられるペットや殺処分を減らす目的があります。

里親制度を利用することで、過去に不遇な環境にいたペットに新しい生活を与えることができ、動物福祉にも貢献できます。

譲渡会に参加する

譲渡会は、保護された動物を新しい飼い主に譲渡するために開催されるイベントです。
多くの譲渡会は週末や特定の期間に開催されており、実際にペットと触れ合いながら相性を確認できる点が特徴です。
譲渡会では、主催者が健康状態や性格を詳しく説明してくれるため、事前にペットの特性を把握できます。

里親制度や譲渡会では、トライアル期間が設けられている所が多く、先住猫や犬との相性なども見極めてから迎え入れる事ができます。

ペットブリーダーから直接購入する

ペットブリーダーから直接購入する方法も、ペットを迎える一つの選択肢です。信頼できるブリーダーを通じて購入することで、ペットが健全な環境で育てられているかどうかを確認でき、健康な状態で迎え入れることができます。

ただし、ブリーダーによっては倫理的な繁殖を行わない場合もあるため、購入前にしっかりと調査し、ブリーダーの実績や評判を確認するようにしましょう。

ペットショップ廃止の動きや動物福祉への意識の高まりを受け、ペットを迎える方法も変わりつつあります。衝動買いや無責任な飼育を避け、ペットの命や健康を守る選択が幸せにつながります。

動物愛護管理法の改正や世界的な廃止の流れは、私たちにペットとの関わり方を見直すいい機会です。

これからペットを迎え入れる際は、何が最も良い選択なのかを考え、彼らの幸せを最優先にした行動を心がけましょう。

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