※2021年1月13日情報更新
ねこちゃんのしっぽには、色々な働きがあります。実は、しっぽの動きからねこちゃんの気持ちを知ることができるのです!
愛猫の気持ちが少しでも読み取れたらうれしいですよね。そこで今回は、ねこちゃんの“しっぽ”について、獣医行動診療科認定医の筆者が解説いたします。
■しっぽの役割
しっぽの役割について、4つ解説します。
(1)体のバランスを保つ
走ったり、急に方向を変えたり、高いところから落ちた場合など、しっぽを使ってバランスをとっています。動いている時のバランスを保つことに役立っています。
(2)防寒具
寒い日にしっぽを体に巻きつけるようにして丸まっている姿を見たことがあるかと思います。防寒具のような働きがあるといわれています。
(3)マーキング
男の子のねこちゃんは、しっぽの根元から臭いの強い液体をスプレーのように出して、いろいろな場所にかけて、縄張りを主張することがあります。これを“マーキング行動”といいます。
室内でこの行動が出現すると、人間としては非常に困った行動として取り扱われることが多いでしょう。
(4)感情表現
しっぽの動きで感情を表現しています。私たち人間にとって、ねこちゃんの感情を知るための大切な体の部分になります。しっぽの感情表現の読み取り方は次の項目で説明します。
■しっぽの動きからわかる猫の気持ち
特徴的なしっぽの動きについて5つ説明します。ただし……ねこちゃんの感情はしっぽだけでなく、体全体の動きや鳴き声など、総合的に判断して理解を深めていくことが大切です。感情を読み取る1つの部位として考えてみてくださいね。
(1)友好的
しっぽを柔らかく立てながら近づいてくるときは、友好的な“ご挨拶ポーズ”になります。あなたの帰宅時などにすりよってくるのであれば、有効的にご挨拶をしている証拠になります。
(2)興味
しっぽの先がピクピク動くときは、何か気になる刺激を見つけたときです。狩り欲求が高まっているような場面で確認されます。オモチャを目にしたときにも同様の行動が示されることがあるでしょう。
(3)不機嫌
左右に激しくしっぽをふっているときは、不機嫌な証拠です。イライラしているときですので、注意して対応する必要があります。
(4)恐怖
しっぽを後足の間に挟んで下げているときは、怖いときになります。できるだけ小さくなって攻撃されないようにしています。
(5)来ないで!
ビックリしたり怖かったりしたときに、しっぽの毛が逆立って太くなります。「これ以上近づいてくるなら攻撃するよ!」というサインになります。
基本的にねこちゃんは、攻撃を避けたい動物です。「これ以上は無理だよ」「怖いよ」というサインをわかってあげることは、相手を理解して仲良しになっていくための大切な役割になるでしょう。
しっぽの動きだけでは、すべての感情は理解できないですが、感情を読み取るポイントとしてはとても重要です。今日からしっぽの動きにも注目して、感情を読み取ってみてくださいね!
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※ Africa Studio, Daria Minaeva, Light Hound Pictures / Shutterstock
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