みなさん、わんちゃんの“しつけ”について「まぁ、あんまりできてないけど、うちの子めっちゃ可愛いし、このままでいいや」なんて思っていませんか?
しかしわんちゃんにとっては、しつけそのものが飼い主さんとのコミュニケーションになります。しつけをおざなりにしていると、どんどんわんちゃんとの距離が広がって、関係性も崩れてしまう……なんてことも。
前回の記事“実は知らないことだらけ!初めての「わんちゃんしつけ教室」~前編~”では、しつけの基本と、“爪切り”と“おいで”の解決法について学びました。わんちゃんとの将来を考えると、しつけはとても重要なことです。
ということで、今回は『ワンちゃんの家庭教師 Winculum(うぃんくるむ)』のドッグトレーナー・堺さんによる、しつけ教室の“後編”をご紹介します!
■ 覚えておきたい「しつけルール」5つ
まずは前回のおさらいです。わんちゃんのしつけで覚えておきたいことはこちらの5つ。
(1)「きちんとしつけをしたいなら、まずはわんちゃんの要求(遊び、運動、睡眠、ご飯、など)を満たしてあげないといけない」ということ。
(2)飼い主さんがルールをきちんと作ってそれを守り、わんちゃんにもそれを教えてあげること。
(3)しつけの時にこちらからへりくだらないこと。“指示している(できたら褒めてあげる)”というきぜんな態度や言葉で接しましょう。
(4)しつけの時は、愛犬がこちらの感情がわかりやすいように“声色“や“顔の表情”を、怒る時と褒める時でしっかり変えること。
(5)大切な家族である前に“犬”であることを認識すること。
これを踏まえて、今回も愛犬のパンダ(柴犬・3歳)ができない4つの行動について、解決策をご紹介します。
■「そういうことだったのか!」の連続
(1)「降りなさい」と言ってもソファやベッドから降りない
基本的に我が家では、ソファもベッドも登り降りはパンダの自由。しかし、時には登ってきて欲しくない場合もあります。
そんな状況では、飼い主さんが抱えて降ろすのではなく、お尻を押すなどして“自分から降りる“という行動をさせることが大事。
降ろす時はきぜんとした態度で指示しましょう。堺さん曰く「基本的にわんちゃんはドMというくらい指示されたい生き物」とのこと(笑)
そして、指示を聞く、それをやる、褒められる、構ってもらえた! というところから、わんちゃんとのコミュニケーションが生まれるんですね。
(2)靴下では遊ぶのに犬のおもちゃではなかなか遊んでくれない
まずは、飼い主さんがテンションを上げてめいっぱい遊んであげること。そして、わんちゃんがおもちゃで遊んでいる時に、口を閉じて呼吸を止めている瞬間があります。これはわんちゃんが集中している証拠。このタイミングを見逃さないようにしましょう。
このように楽しんでいる時は、興味のある遊びを反復します。こうすることでおもちゃが好きになるそう。
そして、特に柴犬にとって元来の仕事だった“獲物狩り”の本能を刺激しましょう。“取れそうで取れない”状態が、わんちゃんにとってはたまらないそうです。たしかにパンダも興奮してうれしい様子でした(やはりわんちゃんはドM……)。
(3)オテやフセの時になぜか後ろに下がってしまう
オテやフセの練習は部屋の中の一番狭い空間で、リードを使って訓練するとよいとのこと。そして、ちゃんとこちらの目を見ているかどうかも確認してくださいね。
(4)オテとオカワリの区別がつけられない
パンダがそうなのですが、オテもオカワリも右の前足を出します。オテは右の前足、オカワリは左の前足でできたらいいのに……と筆者は思っていました。
すると、堺さんから「まずオテは、右手か左手どちらかきちんと決めた方がよい」とのご指摘が。
たしかに、筆者は最初に出す手をオテ、その次に出す手をオカワリと決めつけていました。ちゃんと決めてから教えないと頭を使わないので、流れ作業になってしまうんですね。
■結局、わんちゃんも人間と同じ
今回のしつけ教室を通して、筆者が思っている以上にわんちゃんは人間と似た性格を持っているのだと気づきました。
もちろん、わんちゃんが本気を出せば人間に大ケガをさせることもできます。だからこそ、人間と一緒に生活する場合は、他の人に迷惑をかけない“訓練“が必須です。
それを理解した上で、わんちゃんも人間と同じように感情を持ち、人間以上に相手の感情を読み取って、悲しくなったりうれしくなったりします。
堺さん曰く、「しつけ=わんちゃんとのコミュニケーション」とのこと。人間と同じように、わんちゃんともきちんとコミュニケーションをとることで、お互いの関係を格段に良くすることができます。
飼い主さんに全信頼を預けるわんちゃんだからこそ、我々も人間相手以上に、まっすぐわんちゃんと向き合っていきたいものですね。
いつもしないようなしつけばかりだったので、ぐったりパンちゃん。今回は長い間おつかれさま。ゆっくり休んでね。
いかがですか?
前編と後編に渡ってご紹介した「わんちゃんしつけ教室」。知らないことの連続で驚きっぱなしでしたが、実践してみると「なるほど!」と思うことばかりでした。
ぜひみなさんも今回の記事を参考に、愛犬と絆を深めてくださいね。ちゃんと叱る、そしてコミュニケーションが大切ですよ!
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