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犬の目が白く濁って見えるのは白内障かも?原因や治療法を解説

奥平望

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奥平望

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犬の目が白く濁って見えるのは白内障かも?原因や治療法を解説

愛犬の目が白く濁って見えるのは、白内障が原因かもしれません。わんちゃんの白内障は身近な病気の一つですが、油断していると症状が悪化し、最悪の場合は失明に至るケースもあるため注意が必要です。

そこで今回は、わんちゃんの白内障の症状や原因、主な治療法を解説します。白内障について知ることで、早期発見に努めましょう。

■愛犬の目が白く濁って見える理由

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犬の目が白く濁って見える原因の一つに、白内障があります。白内障とは水晶体が白く濁ってしまう状態を指し、目が白濁し、視力の低下を引き起こす病気です。

犬の白内障は身近な病気ではありますが、何もせずに放置していると症状が進行してしまうため、早期発見・早期治療が鍵となります。

■犬の白内障の症状

白内障になった犬の目は、白く濁った状態になります。また、視力が低下したり、光を眩しく感じたりするようになり、壁や柱などにぶつかりやすくなることも少なくありません。

症状が進行すると、ぶどう膜炎や緑内障などの眼疾患を発症する場合もあります。そうなると、最悪の場合は失明する恐れもあるので注意が必要です。

■白内障に似ている病気は?

犬の目が白く濁る病気は、白内障だけではありません。白内障のように目の白濁を起こす主な病気は、下記の通りです。

・核硬化症
・ぶどう膜炎
・ 緑内障
・乾燥性角膜炎
・角膜ジストロフィー
・ 角膜潰瘍

このように犬の目が白く濁る病気は複数ありますが、緑内障も注意が必要です。緑内障は白内障よりも進行が早く、失明のリスクが高いという特徴があります。愛犬の様子から、「目を開けていられないほど痛がっている」「物にぶつかることが増えて、目が見えなくなった」と感じた場合は、早急に動物病院を受診してください。

■犬が白内障になる主な原因5つ

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ここからは、犬が白内障になる主な原因を5つ紹介します。それぞれ詳しく見てみましょう。

■加齢

犬の白内障の原因として、最も多いのが加齢です。小型犬で10歳以上、大型犬で6歳以上に多く見られることから、「老年性白内障」と呼ばれています。

■遺伝

遺伝によって白内障になるケースもあります。先天性の場合は「若年性白内障」と呼ばれ、2歳以下で見つかる場合がほとんどです。

■他の疾病による合併症

目の病気や糖尿病など、他の疾病による合併症として白内障が起こることもめずらしくありません。とくに糖尿病の犬の大半は、数ヶ月以内に白内障になるといわれています。

■紫外線

シミやしわの原因となる紫外線は、白内障を引き起こす原因にもなります。私たち人間は帽子やサングラスで紫外線から目を守ることができますが、犬の場合はそうもいきません。紫外線の多い時間帯の散歩は避けましょう。

■外傷

目に傷がつくことも白内障の原因の一つです。何かが目に刺さったり、目に強い衝撃が加わったりした場合は、動物病院を受診しましょう。

■犬の白内障の治療法

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わんちゃんの白内障の治療法は、大きく「内科的治療」と「外科的治療」の2パターンに分けられます。症状の進行度合いによって必要な治療法は変わってくるので、詳しくはかかりつけの獣医師までご相談ください。

●内科的治療
内科的治療とは、目薬やサプリメントを使用した治療法です。ただし、内科的治療で犬の白内障を治すことはできません。あくまでも進行を遅らせる治療法であることを理解しておきましょう。

●外科的治療
外科的治療とは、手術のことです。わんちゃんの白内障を治すには、外科的治療を行うしかありません。犬の白内障の手術は、まず水晶体を取り除き、代わりとなる人工レンズを入れる手順です。

■おうちケアで白内障の予防に努めよう

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多くのわんちゃんは加齢が原因で白内障になりますが、なかには先天性の場合や外傷が原因で白内障になることもあります。先天性の場合は予防が難しいものの、加齢をはじめとする原因が考えられる場合は定期的に健康診断を受けたり、紫外線を避けたりするなど、白内障の予防に努めたいものです。

わんちゃんの白内障はめずらしい病気ではありませんが、そのまま放置しておくのはおすすめできません。白内障は一度発症すると自然に治ることはないので、愛犬の目の白濁が気になったら動物病院を受診しましょう。

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