愛犬が無駄吠えをしてしまうと、住まいによっては騒音問題を引き起こしてしまいますし、愛犬にとってもストレスが多い生活になってしまいます。
今回は、愛犬の無駄吠えを防ぐ対策についてまとめました。
そもそも無駄吠えという表現をしていますが、それは人間が勝手にそう思っているだけ。犬からすれば、何かしらの理由があって吠えています。
そのため、吠えたことを叱るのではなく、まずは「なんで吠えたんだろう」と原因に目を向けることが必要です。そして、原因が究明できたら、それが改善できる物事であれば、飼い主の方で対処してあげる。そういった姿勢が必要です。
■要求吠えをする場合
「おやつちょうだい!」「遊んで!」と飼い主に要求するために吠えるケースがあります。これについては、飼い主がすぐに反応したり、要求されるがままにおやつを与えてしまっては、立場が逆転してしまいます。
そのため、どんなに吠えられても、グッと堪えるしかありません。つまり無視です。もし飼い主が仕事や家事で手が離せなくて、その時に吠えてくるようであれば、その間だけでもクレートやゲージで過ごすことを習慣付けてもいいかもしれません。
そうすれば暇になって、すやすやと眠って待っていてくれるはずです。
■威嚇吠えをする場合
恐怖や不安、自分の縄張りが侵害されていることを感じると、わんちゃんは本能で吠えてしまいます。
その場合、いくら叱ってもあまり効果的ではありません。わんちゃんからすると、自分の身を守るために必死になっているからです。しかし、人間からすると、インターホンや宅配便、友人の来客で威嚇吠えをされてしまうと、正直うるさいですよね。そのため、必要なことは、わんちゃんが安心できるような縄張りスペースを用意してあげることです。
もっと具体的にいうと、家中全てで放し飼いするよりも、クレートやゲージ、もしくは犬専用の空間をハードルで囲うなどして、寝る時などはその安心できる空間で過ごすことを習慣付けてあげるといいでしょう。
そうすれば、インターホンや来客があった時は、「ハウス!」と指示をして、安心できるクレートなどで過ごしてもらうようにすれば、わんちゃんも安心できるので威嚇吠えをする必要がなくなるというわけです。
もしその時に「大丈夫だよ」と優しい声で話しかけてしまうと、威嚇吠えをして褒められたと勘違いしてしまう場合もあるので注意してください。
■散歩中に他の人や犬に吠える
これについては、まず人通りの少ない道や公園、時間帯を選ぶなどして、飼い主側から配慮をしてあげる必要があります。
「かわいいね!」といきなり近づいて手を伸ばしてくるような人もいますが、「うちの子人馴れしていないのですいません!」とわんちゃんを遠ざける対応が必要です。
わんちゃんからすれば、人間は巨人並みに大きく映っていますから、いきなり知らない巨人が手を伸ばしてきたら怖いに決まっていますよね。その時は、リードを少し短めに持って、瞬時にリードでコントロールできるようにしてください。
また、極度に他の人やわんちゃんに吠える場合は、「社会化トレーニング」をした方がいいかもしれません。
家族以外の人やわんちゃんと過ごす時間を増やして慣れてもらうというわけです。しかし、「噛みついたりしてトラブルになってしまわないだろうか」という不安があると、なかなか交流の機会を作るのは心理的に難しいですよね。
そういう時は、ドッグトレーナーやしつけ教室、犬の幼稚園などを利用するといいかもしれません。ポイントとしては、ドッグトレーナーによってはしつけの厳しさや考え方が千差万別ですので、何件か説明を受けて比較してから選ぶことをおすすめします。
■体調不良を訴えるために吠える
一番注意しなければいけないのは、体調不良を訴えて吠えている場合です。
いつもと異なる雰囲気やタイミングで吠えている場合は、体調が悪化しているケースもありますので、動物病院を受診することをお勧めします。また、無駄吠えを防止するためのスプレーや首輪などが販売されていますが、正直なところ、おすすめはしません。
色々な考え方があると思いますが、これらを使用すると、体調不良であっても「吠えることは悪だ」とわんちゃんが誤認識してしまい、体調不良を教えてくれなくなってしまうというリスクがあります。
人間も同じです。例えば、体調不良で有給休暇を使おうと思っても、その度に上司に嫌味を言われたりパワハラされたら、どんなに具合が悪くても我慢をして余計に病状が悪化してしまいますよね。同じようなことをわんちゃんには絶対にしてはいけないと、私は思います。
愛犬がなぜ吠えるのかといった原因を把握して、飼い主が改善できることについては対処してあげる。難しい場合は、ドッグトレーナーやしつけ教室などに頼る。無駄吠えに関しては、そのような流れで考えてあげることが大切ですね。
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