ねこちゃんの去勢(避妊)手術は、健康な肉体に対する手術のためそれほど神経質になることではありませんが、麻酔をかけて手術を行うためやはり多くのご家族が心配になってしまうことでしょう。
手術から帰ってきたねこちゃんのアフターケアで、気をつけなければいけないことは何でしょうか?
■性別で手術のリスクは異なる?
オスのねこちゃんの去勢手術は開腹をすることなくできるため、短時間で手術を終えることが可能ですが、メスのねこちゃんの場合はお腹を切開して、生殖臓器を摘出する手術になるため、手術の時間が長くなる、術後のケアが手厚くなる傾向があります。
しかし、健康である肉体に行う手術であっても、麻酔のリスクは平等だと考えていただけるといいと思います。そこで、手術前に以下のチェックをしていただくとより、安心して手術が受けらます。
・いつも通りの元気、食欲があるか?
・運動や遊びの要求はいつもと変わりないか?
・おトイレの回数やおしっこ、うんちの状態は良好か?
・毛づくろいはいつもと同じように行っているか?(体調が悪いと頻度が減ります)
・ご家族へのコミュニケーションや要求に変化がないか?
・睡眠サイクルに変化はないか?
■術後に気をつけてあげたいことは?
ねこちゃんは環境の変化にとても弱い動物ですので、動物病院に連れていくことがストレスになります。さらに1泊お泊りをしなければいけないとなるとストレスレベルがぐっと上がってしまいますので、病院から帰ってきたあとは、ねこちゃんへのいつも以上の配慮をしてあげてください。
(1)ゆっくりさせてあげよう
入院が過度にストレスになる場合は、去勢であればその日のうちにご自宅に戻ることも可能です。術後は痛みが伴うため、いつもより動きが緩慢であったり、元気がないように見えたりすることもあります。帰宅後はゆっくり睡眠をとらせてあげましょう。
(2)傷口に注意しよう
傷口を舐めてしまうと、そこから感染してしまう可能性があります。傷口を舐めていないか観察してあげましょう。エリザベスカラーを装着して舐める行動を遮断することもできますが、多くのねこちゃんはエリザベスカラーを付けることでストレスになり、食欲、排泄パターンがくるってしまうこともあるので注意して使ってください。
(3)まずは1週間、しっかり様子を見よう
1週間も過ぎて抜糸が終わると普通の生活に戻りますが、避妊手術のあとに再び発情の兆候が見られたら、生殖臓器の一部が体内に取りきれずに残っている可能性があります。再手術をして残された組織を切除する可能性もありますので、主治医の先生に相談しましょう。
(4)肥満に気をつけよう
術後はホルモンバランスの変化、運動パターンや食欲の変化などから、肥満になるねこちゃんが見られます。肥満はさまざまな病気のリスクが上がるため、ダイエット食への移行や適度な遊びをして、体重をコントロールしましょう。
■複数の猫と暮らす場合は?
手術を終えて帰ってきたねこちゃんが、突然お家にいる別のねこちゃんから攻撃を受けるという話を聞いたことはありませんか? 病院にいる間に異なるにおいをつけて帰ってくる、または手術の影響でホルモンが変化し体臭が変わることで、今までとても仲がよかったねこちゃん同士でも、ケンカを始めることがあります。
術後もしお互い神経質になっているのであれば、すぐに双方を対面させず、数日は他のお部屋でお互い過ごさせましょう。そうすることでストレスが軽減されます。
ねこちゃんはとてもデリケートな動物ですので術前そして術後よく観察をしてあげましょう。数日を過ぎればもとの生活に戻るのは通常ですが、それ以上経過しても体調や行動がおかしい場合は、かかりつけの動物病院に相談してくださいね。
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