“飼い主なら知っておきたい!「犬がお留守番できる時間」について”でも、わんちゃんは社会性が高く、記事でも仲間と一緒に過ごしたい欲求が高い動物だと解説しました。
一人暮らしだけどわんちゃんが大好きで、一緒に暮らしたいと考えている方も多いかと思います。筆者も一人暮らしでわんちゃんと暮らしていた経験がありますし、周りにも一人暮らしでわんちゃんを飼っている人はいます。
そして、一人暮らしでも人もわんちゃんも幸せになるためには、知識と準備と実行力が必要です! そこで今回は、わんちゃんの幸せを充実させながら楽しく一緒に生活する方法について、獣医行動診療科認定医の筆者が解説していきます。
■毎日長時間のお留守番は無理
わんちゃんという動物と一緒に生活することは、彼らの習性を理解し、尊重する必要があります。彼らの行動欲求を無視することは、健全な身体的成長や精神的発達を阻害する可能性のある飼育方法となり、ペットマルトリートメント(ペットの不適切な養育)の状況となってしまいます。これは絶対に避けていただきたい点です。
つまり、長時間留守番をしなくてよい方法を検討してから飼育開始することが、最低限必要な項目になります。
■生活のシミュレーション
わんちゃんがいきいきと生活するために必要な、生活のシミュレーションを立てましょう。各項目をクリアするために何が必要なのかを考え、解決方法を検討してください。主に必要になること、解決方法例についてのポイントを2つご紹介します。
(1)誰でもお世話ができる
誰かにお世話をお願いする機会が多くなることが予想されます。社会化を適切に行い、飼い主以外の人間や環境でもポジティブに受け入れてくれる土台を作っておくことは必要不可欠です。
(2)留守番対応
仕事の関係などで長時間の留守番が必ず発生するのであれば、対応方法を事前に検討しておくことが重要です。日頃在宅ワークなどの方も、何かあった時のための預け先確保は必要です。シミュレーションを行い、楽しくお留守番ができる環境を整えておきましょう。
ご自身が活用しやすい方法を、2パターン以上は検討しておく必要があるかと思います。
■具体的な方法例
(1)プロに依頼
動物病院、ペットホテル、犬の幼稚園、ペットシッターなど。
(2)知人等に依頼
家族、親戚、友人、知人など。
(3)その他
“DogHuggyDogHuggy(ドッグハギー)”(※1)という、ホストファミリーとしてわんちゃんを受け入れてくれる制度があります。
■その他
最近では高齢者の急な入院や、亡くなってしまうなどして、飼い主さんがいなくなってしまうわんちゃんが増えています。このような場合でも、わんちゃんが安心して終生生活できるように、ペット後見互助会などの仕組みが立ち上がっています(※2)。
このようなシステムを利用することも、わんちゃんが生涯幸せに生活できる方法と言えるでしょう。
一人暮らしでわんちゃんと一緒に生活するのであれば、協力してもらえる場所や人をできるだけ多く準備しておく必要があります。周囲の方々と一緒に関わり合いながら、人も動物もHAPPYに生活できることを願っています!
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【参考】
※1 在宅でペット開業/犬のホストファミリー募集中 | DogHuggy(ドッグハギー )
※2 ペット後見互助会とものわ|獣医師による、遺産・遺贈・生前贈与を活用した犬猫の引き取り&終生飼育
【画像】
※ Milka_Z, Kate Nag, Kate Nag, Prystai, Jess Wealleans / Shutterstock
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