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【獣医師執筆】その遊び方間違ってない?しつけにも役立つ「子犬との正しい遊び方」

牧口香絵

獣医師
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【獣医師執筆】その遊び方間違ってない?しつけにも役立つ「子犬との正しい遊び方」

2020922日情報更新

子犬を家族として迎えたら、一緒に楽しく遊んであげたいですよね。わんちゃん同士であれば、じゃれて噛みあいながら遊ぶことは自然なことですが、相手が飼い主となると噛みあって遊ぶことはできません。

では、飼い主さんとはどのように遊ぶのが正しいのでしょうか? わんちゃんも喜ぶ、そしてしつけにも役立つ“子犬との正しい遊び方”をご説明します。

 

■子犬が喜ぶおもちゃの選び方

子犬と信頼関係を深めるために、楽しくそして安全に遊べる方法と環境を用意してあげましょう。

人の体(手、足)や洋服などは遊びでも噛んではいけないことを教えるために、おもちゃで遊ぶ習慣をつけることが大切です。どのようなおもちゃを選んだほうがいいのかをお伝えします。

(1)「わんちゃんの年齢やサイズにあった」おもちゃを用意する

子犬であれば誤って飲み込むことがない、簡単には壊れないおもちゃを選びましょう。

また、年齢とともにおもちゃに対する興味や好みが変わるので、その子の成長にあわせておもちゃの買い替えをしてあげましょう。

(2)「用途にあわせて」おもちゃを使い分ける

「常になにかを噛みたい」という気持ちがあるのが子犬です。おもちゃは用途別に、2グループに分けて与えましょう。

グループ1はデンタルケア商品など、硬い耐久性のあるおもちゃ。このおもちゃは、子犬が好きなときに触れて遊べるおもちゃです。

グループ2はご家族が管理して、一緒に遊ぶときだけ登場する特別なおもちゃです。このおもちゃは、子犬が触れられない場所に保管しましょう。

 

■おすすめのおもちゃ3選

その遊び方間違ってない?しつけにも役立つ「子犬との正しい遊び方」
出典:https://www.shutterstock.com

筆者が開催するパピークラスでご紹介している、使いやすくて犬も楽しめるおもちゃをご紹介します。

(1)引っ張りっこをする子犬には『エナジーロープパピー』(※1)がおすすめです。口あたりもよく長さがあるため、人の手を誤って噛んでしまうのを防ぐことができます。

(2)いたずら好きでなんでも破壊してしまう子犬には『フェッチ』(※2)を与えてみましょう。耐久性があり噛みごたえのあるおもちゃです。

(3)いつも暇を持て余してしまう子犬には『コング』(※3)や『ビジーバディ』(※4)に、おやつを詰めて与えてみましょう。

 

■しつけにも役立つ!子犬に教えたい3つの楽しい遊び方

おもちゃを用意したら、さっそく子犬と遊んであげましょう。今回はしつけにも役立つ子犬との楽しい遊び方3つをご紹介します。

(1)もっておいで

子犬は動くものを追いかけるのが大好き。“もっておいで”はその本能を利用して教えます。

このときに使用するおもちゃは、上記で示したグループ2のおもちゃ。おもちゃを投げて、子犬を楽しく呼びこみます。手をたたいて音を出してあげると、家族の元に戻ってきやすいですよ。

戻ってきたら「ちょうだい」または「はなして」と言って、おやつやフードとおもちゃをトレードしてあげましょう。

(2)引っ張りっこ

小さいおもちゃで“引っ張りっこ”をしてしまうと、子犬が興奮してご家族の手を噛んでしまうことがあります。“引っ張りっこ”をするときは、長さのあるおもちゃを使いましょう。

また、おもちゃを激しく動かすと子犬の首を痛めてしまうことがあるので、ゆっくり優しく動かしましょう。

おもちゃが好きすぎてなかなか口から放せない子は、引っ張りっこよりも上記の“もっておいで”をたくさん行ってあげてください。

(3)追いかけっこ

わんちゃんは追いかけるのが大好きです。追いかけっこをするときには、ご家族が子犬の好きなおやつやおもちゃを持って逃げます。そうすることでご家族の後をついて走る習慣がつきます。

逆にわんちゃんをご家族が追いかけてしまうと、わんちゃんが脱走してしまったときや、ドッグランで愛犬を捕まえたいときに逃げられてしまい、捕まえることが難しくなってしまいます。

 

■子犬と遊ぶときの注意点

子犬と遊ぶときには、ほんの少し工夫や配慮をしてあげることで、安全に楽しく遊ばせることができます。具体的には下記の内容に気をつけましょう。

(1)遊んでいるときに子犬を興奮させすぎない

遊びは楽しいことなので、子犬が興奮してしまうこともよくあります。興奮して吠え続けてしまったり、勢いあまってご家族の手を噛んでしまったり……そんなときは動きを止めて、少しの間遊びを休憩してみましょう。

子犬が落ち着いたらまた遊びを再会してあげてください。遊んでいるときにいつも興奮してしまう場合は、声のトーンやおもちゃを動かす速さを見直してみましょう。

(2)ひとり遊びばかりはさせない

忙しいとおもちゃを与えて、ひとり遊びをさせてしまうこともありますよね。しかし、ひとりで遊ぶ習慣をつけてしまうと、わんちゃんがくわえているおもちゃを取ろうとしたとき、渡してくれないばかりか怒りだすこともあります。

日ごろから“おもちゃはご家族と一緒に遊ぶもの”という概念をインプットさせてあげましょう。

(3)硬いおもちゃを追求しすぎない

わんちゃんがおもちゃを頻繁に壊してしまうからといって、おもちゃの硬さを追求しすぎてしまうと、歯が欠けたり折れたりすることもあります。ほどほどの硬さのものを与えましょう。

 

わんちゃんと一緒に遊ぶ時間は、ご家族にとっても幸せな時間です。毎日愛犬が笑顔で過ごせるように、たくさん遊んであげてくださいね。

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【参考】

※1 エナジーロープパピー

※2 フェッチ

※3 コング

※4 ビジーバディ

【画像】

※ Javier Brosch, everydoghasastory / Shutterstock

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