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【獣医師執筆】尾追い行動に注意!柴犬の飼い主が知っておきたいケガ・病気3選

吉本翔

獣医師
吉本翔

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【獣医師執筆】尾追い行動に注意!柴犬の飼い主が知っておきたいケガ・病気3選

20201112日情報更新

日本を代表する犬種のひとつである柴犬。国内ではもちろん、世界的にも人気がある犬種ですよね。飼い主さんにも従順な性格を持つことが多いです。今回は、そんな柴犬によくみられるケガと病気(※1)を3つご紹介します。柴犬を飼っている飼い主さんは必読です!

 

■柴犬が他の犬種に比べて多いケガと病気

犬種によって他の犬種より多いケガや病気があります。柴犬はどんなケガや病気が多いかみていきましょう。

尾追い行動からのケガ

犬の常同行動という言葉を聞いたことがありますか? 常同行動とは、目的もなく同じ行動を繰り返すことをいいます。常同行動のひとつに、自分のしっぽを追いかけて回転し続けてしまう尾追い行動というものがあります。見ていると可愛いと感じることもあるとは思いますが、血が出るほどしっぽを噛んでしまうケースもあります(※2)。

尾追い行動は、環境的な要因に加え遺伝的な要因も関連していることが示唆されていて、柴犬で多いことが知られています(※1)。尾追い行動が見られたら、ケガをする前に、動物行動学の専門家の先生に相談しましょう。

緑内障

人の眼の病気としても耳にすることが多い緑内障。犬にもみられる病気で、柴犬は緑内障になることが多い犬種であるといわれています(※1)。

緑内障は進行すると視覚を失ってしまい、一度失った視覚は取り戻すことができません。緑内障を早期に発見するためにも、定期的に動物病院で眼の検査をしてもらうようにしましょう。

慢性腸症

慢性腸症は、慢性的に消化器の症状(軟便・下痢、嘔吐、体重の減少など)を示す病気で、柴犬では重症化しやすいと報告されています(※3)。数週間にもわたって吐いたり下痢をしたりするので、犬にとっても飼い主さんにとっても負担が大きい病気のひとつです。もしも、これらの消化器症状が全然治らない場合には、消化器が得意な獣医師に診てもらうとよいでしょう。

 

■食事と運動で注意することは?

毎日の食事と運動について、柴犬だからこそ特に気をつけるべきことはあるでしょうか?

健康な犬であれば、食事については総合栄養食に分類されるフードで基本的に問題はありません。適切な量のフードと運動量を心がけ、体重の管理はしっかりとするようにしましょう。

ちなみに、犬に玉ねぎをあげてはいけないことはよく知られていることですが、柴犬ではより注意しなければなりません。玉ねぎを食べると犬の血液中の赤血球が壊れてしまうのですが、柴犬ではより壊されやすく、玉ねぎの毒性が強く現れてしまいます(※4)。

また、柴犬は、十分な運動量が必要な犬種です。神経質な側面もありますので、ストレスがたまらないようにちゃんと散歩はしてあげましょうね。

 

■日ごろから観察することが大事

柴犬の病気
出典:https://www.shutterstock.com/

柴犬でよくみられるケガと病気のなかには、遺伝的な要因が絡んでくるものもあり、発症を予防することは難しいかもしれません。

しかし、早期に診断して適切に治療を行うことで、症状を緩和したり進行を遅れさせることができる病気もあります。

愛犬の犬種でおこりやすい病気を知り、そのうえで早期発見のために、目や皮膚の様子、行動の変化、うんちやおしっこを丁寧に観察してあげましょう。

 

今回は、柴犬によくみられるケガと病気を紹介しました。犬も人間と同じく、様々な病気にかかります。日々の観察を心がけ、何か異変があれば動物病院に行くようにしてくださいね。

 

※ 本サイトにおける獣医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、獣医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、獣医師や各専門家より適切な診断と治療を受けてください。

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【参考・画像】

※1 Alex Gough, et al. (2018)「Breed Predispositions to Disease in Dogs and Cats (3rd edition)」(Wiley)

※2 内田佳子ほか. 「犬と猫の行動学 基礎から臨床へ」(学窓社)

※3 Ohmi, et al. A retrospective study in 21 Shiba dogs with chronic enteropathy. J Vet Med Sci 2011; 73: 1-5.

※4 日本獣医内科学アカデミー編「Text book of VETERINARY INTERNAL MEDICINE 2nd edition(獣医内科学 第2版 小動物編)」(文永堂出版)

※ Sarune Kairyte / Shutterstock

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