わんちゃんは、寒さにより膀胱炎が増えると言われています。
理由は、飲水量が減少することにより腎臓からの尿の産生が減少し、排尿を催さなくなり、膀胱内における尿の貯留時間が増加するからです。
膀胱炎はおしっこの出口から細菌が侵入して、尿道もしくは膀胱内に細菌が増殖することで起きます。排尿の回数が減ることにより、尿道を上がってくる菌を外に排出する回数が減るので結果、膀胱炎になるのです。
■膀胱炎の症状とは
● 頻回尿:トイレに頻繁に行くことや、散歩中の尿の回数が増えます
● 悪臭:尿の臭いがきつくなります
● 血尿:尿の色が赤い、もしくは目に見えなくても検査で赤いこともあります
● 残尿感:トイレでずっと尿を催す格好をしている
● 排尿痛:尿をした時にキャンと鳴く
● その他:陰部を気にしている、なんだか落ち着かないなどがある
■動物病院での検査
● 尿検査:pHや比重、細菌がいるかどうかの判断には欠かせません。
● 超音波検査:膀胱内及び腎臓など尿路に炎症や結石がないかを画像診断します
● レントゲン検査:結石が映し出されないこともありますが、造影検査などを行いながら結石の有無を調べます。
● 血液検査:排尿困難により、急性腎不全などになっていないかどうかを探ります。その他、別の疾患から膀胱炎などに至っていないかどうかも調べます。
治療方法
膀胱炎を起こしている理由にもよりますが、一般的な原因は、細菌ではあるため、抗生剤を使用します。抗生剤でほとんどのケースが治癒しますが、細菌の種類によっては治りにくいこともあります。
結晶や結石が原因の時は、食事の見直し、さらには血尿の場合には、止血剤などを利用します。
痛みや炎症が強い場合は、痛み止めなどを使用します
■膀胱炎の予防方法
水分量の確保
目安としては、1日に必要なカロリーが200kcalの場合は、食事と合わせて200ml飲むことが望ましいと言われています。
ドライフードは10%水分含有、ウェットフード(フレッシュフード)は70-80%含有のため、水だけ飲ませるのは難しいことを考えるとウェットフードやフレッシュフードなどの水分含有が多い食事を選ぶことが、予防に繋がります。
水分が多い食材として、きゅうりや大根などを摂取してもらうことも予防になります。
陰部の周囲を清潔に
わんちゃんが排尿した後に、自分の陰部を舐めることで細菌が感染しやすくなるため、常に綺麗に保つことを心がけることも必要です。
定期的な尿検査
家でできるpHチェッカーなどでpHの確認を行うことや、動物病院内で検査を受けることで、早期発見に繋がります。
毎日の排尿を確認し、早期発見に心がけ、いつもと違うことがあれば動物病院へ行きましょう。
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