※2023年10月5日情報更新
みなさんのわんちゃんは、ごはんを食べるスピードは速いですか? それともゆっくりですか? 食べ方にも個性があり、ガツガツ早食いで数秒の間に完食してしまう子もいれば、のんびりマイペースで食べる、数粒ごとくわえてはどこかに運んで食べる子もいます。
日頃から愛犬の食べるペースや食べ方を把握しておくと、体調や嗜好の変化にすぐに対応できるようになりますよ。
■食事がゆっくりな理由
(1)食事に対する欲がもともと少ない
わんちゃんの物欲は本能と関わりがあります。生まれた子犬が母親のおっぱいを飲むときに、一番おっぱいが出る場所をいつも確保できる子犬は、体が大きく力があることも関係ありますが、食べる欲が強い子は奪い合いに勝つことができます。
食べものに対する欲がもともと少ない子は、同居のわんちゃんにごはんを奪われても気にせず、ゆっくりごはんを食べる傾向があります。
(2)食事の奪い合いをする相手がいない
このような話を聞いたことはありませんか? もともとのんびり食事を食べる子が、新しいわんちゃんを迎えてから早食いになった。ひとりで家族の愛情も食事も空間も独占できていた子が、新しい家族の出現を境に競争心が湧き、食べるスピードが早くなることがあります。競い合う相手がいないと、のんびりとマイペースで食べることができます。
(3)食事に好き嫌いがある
わんちゃんの中には、同じごはんをずっと食べることが苦手な子がいます。選り好みが激しく、目新しい食事になるとおいしそうにパクパク食べて完食してくれますが、しばらくたつと食べなくなり、食事を与えても少しずつゆっくり食べたり、あまり手をつけてくれなかったりする子がいます。
(4)体調や病気が原因
夏バテ、消化管障害、口の中や首に痛みがあるなど、体調や病気によって食べるスピードが変わったり、食べづらかったりするためにゆっくりと食べることがあります。
著者の愛犬の友達のわんちゃんが、急にごはんの食べ方がゆっくりになり病院で診てもらうと、歯が1本欠けており神経が露出していました。痛みを感じるために食べ方がゆっくりになっていたようです。
(5)ストレスが原因
環境が変わる、家族のスケジュールや気持ちが不安定であるなど、外部的な影響からストレスを感じて、わんちゃんの食事のペースが変わることがあります。わんちゃんたちは私たちが思う以上にとってもデリケートなのです。
(6)犬種特異性
ペキニーズ、シーズーなどの短頭種のわんちゃんたちは、口の構造上食事をこぼして食べたり、食べるのに時間がかかったりする子がいます。
(7)年齢による変化
7歳を超えるとシニア期に入りますが、特に10歳を超えると動きが緩慢になったり、五感に大きな変化(耳が聞こえづらい、目が見えづらいなど)の症状が現れたりします。五感の中でも嗅覚の衰えはもっとも少ないとされていますが、それでも若い頃と比較すると嗅覚も低下します。このような肉体的な変化から、食べ方がゆっくりになることがあります。
わんちゃんの食欲やちょっとした行動の変化は、わんちゃんたちからのメッセージが込められています。食べづらそうにしている、いつもより食欲がなくゆっくり食べているなど、少しでもおかしいな?と思ったら、主治医に相談してください。
また、定期的には歯磨きをして口腔内を清潔に保つ習慣をつけると、口の中の状態も常にチェックできるので安心ですよ。
【関連記事】
※ 愛犬の「よだれ」に注目してみて!考えられる病気と対処法について
※ 当たり前だけど実は知らない!? 犬がペロペロする「舐める」行動の心理について
※ もうすぐ新学期!家族の「環境の変化」が愛犬に与える影響とは
※ 犬の健康のために知っておきたい!正しい運動量のポイント3つ
【画像】
※ NiglayNik, Monika Wisniewska, StudioCAXAP / Shutterstock
戻る
みんなのコメント