わんにゃの健康と病気

虫歯よりも歯周病に注意?猫が陥る「口腔内」の疾患について

佐藤貴紀

獣医師
佐藤貴紀

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虫歯よりも歯周病に注意?猫が陥る「口腔内」の疾患について

虫歯や歯周病など、口の病気は私たち人間の身近にありますよね。それは猫も同じです。ちゃんとケアしていないと、気づいたときには大変なことになっているかも……!

そこで今回は口腔内の疾患の原因や治療について、獣医師の佐藤貴紀先生に解説いただきました!

■その仕草、口の病気かも?

虫歯よりも歯周病に注意?猫が陥る「口腔内」の疾患について
出典:https://www.shutterstock.com/

猫が前手で口周りを掻いている仕草や、よだれが大量に出ている、口を閉じる際に顎がガクガクしていることを見たことがあるのではないでしょうか?

口腔内の疾患は犬よりも深刻であり、最悪食事を受け付けない猫もいます。また、性格が凶暴化してしまうこともあるため、早期治療が必要なのです。

■猫の歯の本数は?

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子猫の乳歯は26本、永久歯は30本と言われています。1歳になるまでに乳歯が永久歯に生え変わります。時折、乳歯が抜けずに永久歯に混じっている場合もあります(乳歯遺残)が、犬ほど多くはありません。

■虫歯はあるの?

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虫歯はほとんどないと言われています。理由は犬と同じですが、主に口腔内のpH、歯の形状が関係しているようです。

まず、口腔内のpHですが、人でもなるような虫歯は酸性で繁殖し、虫歯を形成すると言われています。猫の場合、口腔内のpHがアルカリ性であり、虫歯菌が繁殖しづらいという環境と言えるようです。

さらに、猫の歯は、肉を切り裂くために尖っており、歯同士の感覚が空いているのも、関係していると言われています。

■虫歯よりも怖い「歯周病」

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筆者の経験上、猫の場合は、虫歯よりも“歯周病”が問題だと言えます。歯周病の原因は様々です。

(1)口腔内に残る食べ物など

人と同様に、食べ物のカスは口腔内環境を悪化させる要因なのです。細菌が増殖しやすく、そこに唾液のタンパク、脂質、食物残渣、白血球、細胞の残骸などが付着し歯垢が構成され、時間とともに歯肉に炎症を起こすことが分かっています。

(2)免疫反応の異常、口腔内細菌やウィルスの関与

カリシウイルス、猫エイズウイルス、猫白血病ウイルスなどの関与が報告されています。猫の場合は、ウィルスを保有し免疫の異常により重症化することがあります。

■歯周病の症状について

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歯周病の症状として、下記のような状態が見られるようです。症状がさまざまであり、個体差、重症度により出方も変わります。

・口腔内粘膜が真っ赤になり、腫れてしまう

・潰瘍などができ出血する

・よだれが大量に出て、口周りが汚れている

・食欲減退

・口を触ると奇声をあげる

・口周りを気にする仕草をする

・口を触るのを嫌がる

■どんな治療をするの?

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原因により変わりますが、まず大事なことは原因を突き止めることです。原因が分かり次第、まずは原因の除去となります。

■歯石除去などで口腔内を綺麗に保つ

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細菌が関与している可能性が高いので、抗生剤の投与を行う事が一般的なようです。免疫の異常が原因の場合は、ステロイド、シクロスポリンなどの免疫抑制剤を使用します。筆者の経験上、消炎鎮痛剤やインターフェロンなどを組み合わせることも少なくありません。

外科治療としては、歯の隙間に歯周ポケットなどができやすいため抜歯を行います。口腔内のレントゲン検査を行いながら抜歯を検討する事があります。

歯周病は治療に反応しないケースも少なくありません。治療のゴールを完治とするのはかなり難しいため、食欲などを見ながら、生活の質を上げることが大切だと思います。

※ 本サイトにおける獣医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、獣医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、獣医師や各専門家より適切な診断と治療を受けてください。

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