愛犬とのお散歩は楽しいですが、いろいろなトラブルが想定されます。愛犬との楽しいお散歩をもっと快適にするためには、事前に起こりうるトラブルを把握し、対応策を知っている必要があります。
今回は、そういったトラブルと対応策をいくつかご紹介したいと思います。
■愛犬が熱中症になってしまった!
熱中症になると、3分ほどでわんちゃんの身体は深刻なダメージを受けてしまいます。そのため、真夏の暑い日には、基本的に11時〜15時ごろの散歩は避けたり、車内でお留守番をさせるのはやめましょう。
もし万が一、熱中症になってしまった場合は、すぐに応急処置をしてください。(明らかにグッタリしていたり、呼吸が早かったら熱中症の疑いがあります。)
まず涼しい日陰に移動させて、水を飲ませてください。その次に、身体に水をかけたり、頭・首筋・太ももなど太い血管がある場所に氷をあててください。ただし、身体を冷やしすぎると体の震えが起こってしまうこともあるので、様子をみつつ判断してください。
また人間用のポカリスエットがあれば、慢性腎不全でない限り、3〜4倍に希釈して飲ませて上げると脱水症状が防ぐことができます。応急処置の時に限り、飲ませてあげると効果的です。
そのあとは、迷わず病院を受診してください。見た目では大丈夫そうに見えても、数日後、内臓などに機能障害が起こってしまう例もあります。熱中症は重症化すると命の危険がある病気なので、迷わず病院を受診してください。
■愛犬が他の犬に噛まれてしまった!
まず応急処置をしてください。浅い傷だったとしても殺菌が入ってしまうと化膿してしまう恐れがありますので、水で軽く洗ってから、ガーゼやハンカチなどで止血してください。
出血が多い場合は、傷口よりも心臓に近い場所を布で縛ると止血しやすいです。いずれにしても、時間との勝負ですので、いち早く動物病院を受診してください。また、愛犬が痛みで興奮状態になっている場合が多いので、できるだけ愛犬が落ち着ける環境を作ることが大事です。
そのためにも、日頃からクレートトレーニングをしておくと、愛犬も落ち着いてクレートに避難することができますし、飼い主さまにとっても、手間を取らずに動物病院に連れて行くことができるので安心です。
あと、重要なのが、愛犬を噛んだ犬の飼い主(加害者側)の連絡先や氏名、住所などを必ず確認することです。
民法718条1項では、「動物の占有者は、その動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負う」とされているので、加害者側に「故意または過失」があれば、加害者側に損害賠償請求をすることができます。その権利を手放さないためにも、加害者側の連絡先を確認するようにしてください。
また、「故意または過失」があるかどうかが争点となりますので、その時の状況をメモしたり、できれば写真を撮ったり、その時の状況を目撃した人の連絡先などを確認してもいいかもしれません。
加害者側と話し合いなどで平和に解決すればいいのですが、中には「故意または過失」がないことを主張して損害賠償を免れようとする人もいるので、その場合は、弁護士に相談されることをおすすめします。
■愛犬がマダニに噛まれてしまった!
ダニは多くの病原体を媒介しているので、血を吸われることによる貧血だけではなく、皮膚炎や発熱、全身性痙攣という症状が出てしまうケースもあり、とっても危険です。
まず前提として、マダニを駆除する成分を含んでいる駆虫薬を利用することが大切です。また、ダニよけのスプレーをかけたり、ダニよけのドッグウェアを着させるのもおすすめです。
しかし、どんなに対策を取っていても、マダニに噛まれてしまうこともあります。その場合は、ピンセットで無理に引っ張ると、頭部だけが愛犬の体内に噛み付いたまま残り、傷口が化膿してしまうケースもあります。
慣れている方であれば問題ないかもしれませんが、基本的には動物病院で処置してもらうことをお勧めします。我が家の愛犬もごくたまにマダニが噛み付いてしまうことがありますが、そんな時は動物病院に連れて行っています。
これらのように、お散歩には様々なリスクがあるのは間違いありません。ただし、だからといって散歩を全くしないのは、お散歩が好きな愛犬にとっては可哀想ですし、人間の都合を一方的に押し付けていては、愛犬と信頼関係を築くことはできないでしょう。
大事なのは、そういったリスクや不安に対して、いかに事前に対策を取るかということだと思います。ぜひ色んな対策を取って、安心・安全に愛犬とのお散歩を楽しんでください。
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