ねこちゃんの耳垢や、それに伴うニオイが気になる方も多いのではないでしょうか。場合によっては外耳炎など、耳の病気のサインであることも……。そこで今日は、ご家庭で行える“耳のケア”について、その方法をご紹介します。
■ねこちゃんの耳掃除はどうして必要?
耳垢はニオイの原因となるだけでなく、かゆみや違和感を引き起こし、時には外耳炎を誘発することもあります。また、すでに外耳炎にかかっているねこちゃんに関しては、耳垢の存在が治療の妨げになることもあります。
そのため、日ごろから耳の中をきれいな状態にしておくことが非常に大切です。
■耳掃除はどのように行えばいいの?
<用意するもの>
ねこちゃん用の耳洗浄液
コットン数枚
ねこちゃん用のおやつなど
<実践方法>
(1)あらかじめ、コットンに洗浄液を浸したものと、乾いたコットン(ふき取り用)を用意します。
(2)ねこちゃんが落ち着ける場所に連れて行きます。
(3)洗浄液を浸したコットンで、耳の奥から手前に向けて拭き取ります。
(4)耳の奥に見えてはいるけど、コットンで取れない耳垢がある場合は、綿棒を使い、耳の奥から手前に向けて拭き取ります。
(5)最後に、濡れている部分を乾いたコットンで拭き取ります。
■これだけは気をつけて!耳掃除の注意点
(1)耳振り動作、掻き動作、赤みなど外耳炎のサインがある場合は、動物病院を受診する。
(2)綿棒は、耳垢を奥に押しやってしまったり、先端で耳道を傷つけたりしてしまうこともあるので、使用には十分注意する。
(3)ごく稀に、耳掃除のあとにふらつきや歩様の異常が起こることもあるので、そのあとの様子に注意する。
(4)耳掃除を極端に嫌がる場合は、無理にやろうとせずに、動物病院に相談する。
■どれくらいの頻度で行うべき?
耳掃除の頻度は、ニオイや耳垢の分泌の量にもよりますが、月1~4回ほど行うとよいでしょう。それ以上の頻度が必要な場合は、外耳炎などの耳の病気の可能性もあるので、動物病院の受診が必要かもしれません。
いかがですか?
ねこちゃんにも多い、耳の病気。動物病院に来院するねこちゃんのうち、2~6.2%の子が、外耳炎だったというデータもあります(※)。
耳の病気は、かゆみや痛みによりQOL(生活の質)の低下につながることもあるので、日ごろから耳チェックやケアをしてあげましょうね。
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【参考】
※ William Miller Craig Griffin Karen Campbell. (2012). Muller and Kirk's Small Animal Dermatology 7th Edition. Saunders.
【画像】
※ Mary Swift, NatchaB, gornostay / Shutterstock
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