1月17日は「防災とボランティアの日」。平成7年(1995年)1月17日に発生した阪神・淡路大震災を契機に制定されたこの日には人だけでなく、愛犬や愛猫にできる防災対策を今一度考えたくなります。
今こそ再確認したい、ペットの防災対策をご紹介。災害発生前にやっておきたいコトや用意しておきたいモノなどを紹介いたします。
■災害時は同行避難が推奨されているけれど…

災害時は環境省によって「同行避難」(※自らの安全を確保しながら愛犬や愛猫と共に避難すること)が推奨されていますが、避難所の多くは人とペットの部屋を分けており、同室で避難生活を送ることが難しいのが現状。
さらに、避難所という慣れない環境や災害という非日常的な出来事を経験したことにより、わんちゃんやねこちゃんが体調を崩してしまうこともあります。そこで大切になってくるのが、事前準備。同行避難時に少しでもリラックスしながら過ごしてもらうためには、日ごろの備えがカギとなります。
■平常時に用意しておくべき6つのモノ

(1)ケージ
災害発生時は、飼い主さんがペットの近くにいてあげられるとは限りません。そのため、不在の時でも身を守れるようなアイテムを事前に準備しましょう。たとえば、ペットが避難できるケージを部屋に設ければ、地震発生時に落ちてくるものから身を守ることができます。
(2)キャリーバッグ
キャリーバッグは、ペットと安全に同行避難するために必要となるアイテム。ねこちゃんの場合は洗濯ネットでもOK。日ごろから慣れさせておくと、いざという時でもスムーズに入ってくれやすくなります。
(3)バスタオル
災害時はペットも不安な気持ちに。中には、怯えてしまう子もいるはず。そんな時はバスタオルで体を包み込みながら抱きしめてあげるのもおすすめ。バスタオルは濡れた体を拭いたり粗相時に役立てられたり、体温調節の時にも役立つので複数枚用意しておきましょう。
(4)フード
事前に用意しておくなら、賞味期限が長いドライフードを選びましょう。ただし、避難先で水分が十分に確保できなかったり、環境の変化から水を口にしてくれなかったりすることもあるので、水分が摂れる缶詰やレトルトなどのフードも用意しておきましょう。
(5)リードやペットシーツなどの日用品
普段当たり前に使用しているペットグッズは、避難先で十分に手に入らないことが多いもの。手元にあるのが当たり前になっているグッズは意外に見落としやすいので、日ごろから自分がどんなグッズを使用しているのかをメモし、災害時用も準備しておくとよいでしょう。
(6)薬
持病があるわんちゃんやねこちゃんの場合は、普段飲んでいる薬をできる限り多めに用意してもらうことも大切。かかりつけの獣医師さんに、災害に備えておきたいことを相談してみましょう。
■平常時にやっておくべき4つのコト

(1)健康管理とワクチン接種
避難先には複数のわんちゃんやねこちゃんが集まってくるので、感染症が蔓延してしまう可能性があります。災害時に病気にかかってしまうと、適切な治療を受けさせてあげることが難しくなってしまうため、症状が重篤になる可能性が。だからこそ、日ごろからワクチンをしっかりと接種させ、免疫力を高めていきましょう。
また、ノミやダニの予防・駆除を行うことも大切。こうした対策をすべての飼い主さんが行っていけば、避難先での病気の蔓延も防げるはずです。
(2)しつけ
特にわんちゃんには無駄吠えの防止やトイレトレーニング、オスワリ・マテのような基本的なしつけをしておくことが大切。避難先には動物を苦手に思う人もいるため、マナーを守って共同生活を送れるようにしていきましょう。
(3)マイクロチップの検討
災害時は、パニックになったわんちゃんやねこちゃんが脱走してしまう可能性も十分に考えられます。一度、愛犬や愛猫とはぐれてしまうと再会することが難しくなるもの。しかし、マイクロチップを装着していれば飼い主さんの元へ帰りやすくなります。首輪だと、脱走中に外れてしまう可能性があったり、ねこちゃんの場合は木の枝などにひっかかって悲しい事故が起きてしまったりすることもあるので要注意。
ただし、各自治体の動物管理センターや行政機関の施設ではマイクロチップの読み取り体制整備が進んでいないことも。自分の住んでいる自治体はどうなのかを事前にチェックしつつ、導入を検討してみてくださいね。
(4)家族以外の人に慣れさせる
災害時は見知らぬ人と接しなければいけない場面が多くなります。そうした時にトラブルを起こさないためにも、普段からわんちゃんやねこちゃんをご家族以外の人に慣れさせることが大切。特にねこちゃんは来客を苦手に思う子も多いので、家族以外の人とよい思い出を作ってあげましょう。おもちゃで遊んでもらったりおやつをあげたりすれば、ご家族以外への恐怖心が徐々に和らいでいくはずです。
ペットの防災情報は、環境省のガイドラインでチェックすることが可能です。これを機に、住んでいる地域の情報を確認し、わんちゃんやねこちゃんの命を守る防災対策を進めていきましょう。
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