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犬の体に必要な水分量と、犬が水を飲まない理由

わんにゃ365編集部


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犬の体に必要な水分量と、犬が水を飲まない理由

わんちゃんや他の動物たち、そして私たち人にとっても、生きるためにはお水がとても大切です。わんちゃんの1日の水分量はどれぐらい必要なのか考えたことはありますか?今回はわんちゃんの水分量についてお話しします。

■犬にとって1日に必要な水分量

犬にとって1日に必要な水分量

わんちゃんにとっての水分は体重の60~70%ほどを占めている成分です。呼吸や排便などで、体の中の水分は失われていくため、食事やお水を飲んで水分を体内に補給しています。

わんちゃんにとって1日に必要な水分量は運動量や食事などでも変わってくるため、個体差があります。目安になる計算式を獣医師会発表の資料からお伝えします。

【1日に必要な水分量】
 体重(kg)×0.75×132(ml)

例えば、体重5kgの犬の場合、約495ml程度の水分量が必要となります。

この計算式で出た水分量は1日に必要な水分量であって実際に飲む水の量の目安ではありません。普段食べているフードの水分量にも大きく左右され、ウェットフードの量が多ければ、そのぶん飲水量も減ります。

例えばドライフードにはほとんど水分は含まれていませんが、ウェットフードには約70%の水分が含まれているため、ウェットフードを食べている時は、当然飲水量は減ってきます。実際に飲む水の量は体重1kg当たり50~60mlの範囲が正常だといわれています。

■犬の水分量が少ないときの理由

犬の水分量が少ないときの理由

・気温の変化によるもの

冬場は体温も上がりにくく代謝も上がらず、水の摂取量も減ります。夏は、夏バテや熱中症などで体内の水分が不足しがちです。また体調不良で吐き気などの不快感がある場合なども水を飲まなくなります。

気温の変化により水分が減っている場合は、食事をドライからウェットフードに切り替えたり、ドライフードにスープをかけたりして食べ物として水分を摂れるようにしてあげましょう。

・水の鮮度や容器に問題がある

わんちゃんは嗅覚に優れているため、与えられた水が新鮮でなくなった場合などに、それを臭いで嗅ぎ分け、飲んでくれなくなることがあります。

水を取り替える頻度を増やし、できるだけ新鮮で清潔な水を与えるようにしましょう。また、水を飲みづらそうにしているようなら、容器の深さを変えたり、置く位置を工夫したりすることで改善されることもあります。

・加齢によるもの

水を飲む量には、わんちゃんの年齢が関係する場合があります。7~10歳を越えたシニアの場合だと、代謝そのものが低いことや、喉の渇きに鈍感になってしまい、水を飲む機会が減ることがあります。水の飲み場所を増やすなど、水分をとりやすい環境を用意しましょう。

・食べ物で水分をとれている

食事がウェットフードや手作りご飯だった場合、食事の水分含有量が多いので、さほど水を飲まないということがあります。1日に必要な水分量を目安に、飲水量を計算してみましょう。

■こんなときは気を付けよう

こんなときは気を付けよう

わんちゃんが脱水症状になると、衰弱が進み、ますます水を飲まなくなってしまいます。首のあたりの皮膚をつまんで引っ張り、指を離した時に皮膚が元の位置に戻りにくい場合は脱水の可能性があるため、動物病院で診てもらいましょう。


わんちゃんにとっても生きるためのとても大切な水分。いつでも十分な水分が摂れるように、飲みやすい環境、新鮮なお水を用意してあげましょう。いつもよりも飲水量が減った場合は早めにかかりつけの獣医さんにご相談ください。

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