わんにゃとの暮らし

玉ねぎはあげちゃダメ!BBQで犬が食べたらNGの食材とおすすめレシピ

石井万寿美

獣医師
石井万寿美

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玉ねぎはあげちゃダメ!BBQで犬が食べたらNGの食材とおすすめレシピ

わんちゃんを飼っていると、一緒に食事をしたり遊んだり、楽しみは尽きませんよね。

夏は山や海に連れていき、バーベキューをしようと考えている飼い主さんもいるのではないでしょうか。

しかし、わんちゃんに食べさせてはいけない食べ物があるのはご存知ですか?

今回は、バーベキューの定番食材の中から、わんちゃんが食べてNGのものと良いもの、またその理由を説明します。簡単に作れるおすすめ料理もご紹介しますよ。

 

■NGの食べ物

(1)玉ねぎ

玉ねぎはビタミンB6やビタミンCを多く含み、飼い主にとっては健康的な食べ物ですが、わんちゃんにとっては有機チオ硫酸化合物が中毒物質です。

わんちゃんは有機チオ硫酸化合物の酵素を持っていないため、玉ねぎはわんちゃんにとっては食べてはいけない食材といえます。

玉ねぎを食べると赤血球が破壊(溶血)され、溶血性貧血を引き起こします。加熱調理された玉ねぎでも、わんちゃんが食べると危険です。

バーベキューで料理をすると、わんちゃんが盗み食いをする可能性があります。焼きそばなど玉ねぎが入っている料理を食べてしまう可能性もありますので、管理は十分に注意しましょう。

(2)ホタテ貝

ホタテ貝については食べても大丈夫という説もありますが、用心して与えないのが賢明です。まず、貝は毒を持っていることがあり、人が食べても中毒になることがあります。火を通しても貝毒はなくなりません。人よりも体が小さい犬にとって影響が強く出る可能性があります。

更には生のままだと、腸炎ビブリオやノロウイルスなどの菌が含まれている場合もあります。タウリンなどのアミノ酸も含まれていますが、リスクがあるので控えましよう。

また、ホタテ貝以外の貝も貝毒の可能性がある事と、わんちゃんはもともと貝を消化するのが苦手なので、嘔吐や下痢の原因となる事があるので、貝全般を与えるのは控えるべきでしょう。

(3)鳥の骨、牛の骨

わんちゃんがよく噛んで食べてくれる場合は問題ありませんが、噛まないで飲み込むと、骨が食道や胃に刺さる可能性があります。特に子犬は危険ですので、骨付きの肉類を与えないようにしましょう。

鳥の骨は裂けたときに尖りやすいので、骨は与えず肉の部分だけをあげてくださいね。

(4)トウモロコシの芯

トウモロコシの粒は食べても問題ありませんが、芯を食べると胃の幽門部に引っかかることがあります。筆者のもとにも嘔吐が続き、食欲がなく、胃切開をしたわんちゃんが過去にいました。

芯を噛んで食べてくれれば良いのですが、急いで食べてしまうと危険です。芯は外す、または芯の部分を与えるときは、小さく切ってくださいね。

 

■与えても良い食べ物

出典: https://www.shutterstock.com

・トウモロコシの粒

トウモロコシの粒は問題ないので、上記の説明の通り気をつけて与えましょう。

・肉

肉食のわんちゃんは喜んで食べてくれます。ただ、与え過ぎると膵(すい)炎になることもありますので、注意してくださいね。また、上記でお伝えしたように、骨を与えるのは避けましょう。

・キャベツ

キャベツは胃に優しいキャベジン(ビタミンU)などが含まれています。生でもOKですし、少し焼いてあげても良いです。

・鮎、ニジマス

川の近くで釣りをしながらバーベキューをすることもありますよね。鮎やニジマスはわんちゃんに与えても大丈夫なので、釣れたら少し焼いて身をほぐし、内臓も頭も一緒にあげましょう。

 

■簡単に作れる!バーベキューにおすすめのレシピ2つ

出典: https://www.shutterstock.com

・サーモンとキノコのホイル焼き

(1)アルミ箔にサーモンと、切ったシメジ、エノキタケ、シイタケなどをのせて包む

(2)網にのせて火にかける

(3)十分に火が通ったら、無塩バターをのせて完成!

飼い主さんはここに、醤油や塩コショウして味をつけて召し上がってください。

・プチトマトのサラダ

(1) プチトマトを喉に詰まらない大きさに切る

(2)キュウリも喉に詰まらない大きさに切る

(3)(1)と(2)をオリーブオイルで混ぜて完成!

飼い主さんはここに、塩コショウして味をつけて召し上がってください。

その他にも、簡単に作れる“焼きリンゴ”もおすすめです。作り方は、リンゴを洗いアルミ箔に包んで焼くだけ。トリーツとして、飼い主さんと一緒に食べることができますよ。

 

■わんちゃんとのバーベキューで注意したいこと

バーベキューのたれがついている小石を食べてしまうわんちゃんもいます。わんちゃんから目を離さず、よく見てあげてくださいね。

また、とても暑い時期なので、わんちゃんの水分補給を忘れないでください。日光が常に当たることもわんちゃんにとっては良くないので、大きめのパラソルを持参しましょう。もちろん、ノミやダニの予防もしっかりしましょうね。

 

まだまだバーベキューが楽しめる季節が続きます。わんちゃんにとってバーベキューが良い思い出になるように、以上のことに注意してあげてくださいね。

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【参考・画像】

※ Can Dogs Eat Onions? – American Kennel Club

※ 貝毒の特徴:農林水産省

※ 高橋弘著(2015)『ハーバード大学式 命の野菜スープ』宝島社

※ otsphoto, Svitlana Pimenov / Shutterstock

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