プードルはスタンダード・ミディアム・ミニチュア・トイと4種類が存在しますが、日本ではトイプードルがとても人気です。
それでは、そんなトイプードルと暮らす上で気をつけたいこととははなんでしょうか? 今回は獣医師の佐藤貴紀先生に、トイプードルの“皮膚ケア”について、詳しく解説していただきました!
■トイプードルは優等生?
性格的には難点といえることがあまりなく、優等生であり、好奇心も強く誰とでも合う性格の持ち主と言われています。しかし、獣医学的には、なりやすい病気なども気になるところです。筆者が知り得る限り、好発犬種として論文が報告されている病気は下記になります。
心臓病・・・僧帽弁疾患、動脈管開存症
呼吸器病・・・気管虚脱
皮膚病・・・成犬発症型成長ホルモン反応性皮膚症
内分泌疾患・・・糖尿病、原発性上皮小体機能低下症
消化器疾患・・・出血性胃腸炎
血液疾患・・・免疫介在性血小板減少症、大赤血球症
筋骨格系・・・大腿骨頭の虚血性壊死、環軸亜脱臼、橈骨尺骨の癒合不全、膝蓋骨脱臼
神経疾患・・・先天性難聴、肉芽腫性髄膜脳炎、水頭症
眼科疾患・・・白内障、睫毛重生、眼瞼内反、進行性網膜萎縮、緑内障、涙小管閉塞、視神経低形成、虹彩萎縮
泌尿器・・・異所性尿管
生殖器・・・潜在精巣
難しい病名がズラリと並んでいますね。これらの研究の中では、遺伝的な関与も報告されています。
■皮膚のケアについて
トイプードルと暮らす上で、現実的に心配しなればいけないのは、やはり毎月行わなければいけない“皮膚のケア”かと思います。ケアとしては、毎月のトリミングだけ行っているケースや、毎日ブラッシングをしているケースなど、どちらがいいのでしょうか。
毛の特徴として、くるくるとパーマがかかった状態であり、あまり毛が抜ける印象はありませんが、何もしなければ必ず毛玉ができてしまい、皮膚病になることが考えられます。
どのくらいのペースでケアをするかは個体差がありますが、やはりまめにやることが望まれます。できれば、家でのブラッシングは2~3日に一度は行った方がよいでしょう。
ブラッシングとは、毛玉ができないように毛をとかすことです。ペット用に毛玉を取りやすくするグッズなどもあるため、ぜひ活用してくださいね。
■コミュニケーションにもなる!
トリミングは、愛犬とのコミュニケーションが取れることも大きなメリットと言えます。ストレスを溜めないようにすることも、健康維持には大事だからです。
そして、体を触ってあげることにより、病気の早期発見にも繋がります。できものや皮膚病など、皮膚が赤くなっているところなども早めに見つかるでしょう。
もちろん、トリミングショップでしっかりケアすることもおすすめです。主に、シャンプー、ブロー、カットです。犬種によってはカットが不要のケースもあるものの、シャンプーとブローは必要です。
2週間から月1度の頻度がよいと言われているので、ケアの期間はかかりつけの先生など、専門的な機関に相談してくださいね。
楽しい愛犬との暮らしを守るためには、日頃からのケアが大切です。特にトイプードルの場合は、皮膚のケアをしっかり行うことで、より充実した毎日を送ることができるでしょう。
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※ LDWYTN, Andre Silva Pinto, PixieMe / Shutterstock
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