便利グッズから食品まで、幅広く日用品を取り扱っている100円ショップでは、犬用おもちゃのラインナップも増えています。筆者がダイソーのペット用品売り場に行ってみたところ、ぬいぐるみやボール、ロープおもちゃなど、さまざまな種類のおもちゃが陳列されていました。しかし、たくさんあるとどれを買えば良いのか迷ってしまいますよね。
そこで、ドッグトレーナーの遠藤ゆかりさんに、わんちゃんのおもちゃ選びのコツと効果的な遊ばせ方について伺ったので、飼い主さんはぜひ取り入れてみてくださいね。
■安全第一!犬のおもちゃ選び3つのポイント
おもちゃを購入する際に、気をつけてほしいことを3つご紹介します。
(1)犬の体格に合っているか
わんちゃんの体の大きさに対しておもちゃが小さすぎると飲み込んでしまう危険性があるので、ボールやぬいぐるみは大きめのものを選びましょう。
(2)犬の好む素材か
せっかく購入しても、わんちゃんが苦手な素材のおもちゃだと遊びません。事前に愛犬のおもちゃの好みを把握した上で、購入しましょう。
(3)使われる素材は誤飲の心配はないものか
愛犬が好む素材でも、ボタンなどの飾りがついているおもちゃは、わんちゃんが誤飲する恐れがあります。よく確認した上で、選びましょう。
■おもちゃ遊びを工夫して犬に刺激を与えよう
わんちゃんにおもちゃを与えっぱなしにせず、飼い主さんはできるだけ遊びを提案して刺激してあげるのがおすすめです。
ダイソーで購入できる犬用おもちゃの中から、「音が鳴る わんこのスポーツボール」「音が出るぬいぐるみ」「雲/バナナのおもちゃ」「音が出る ペット玩具」「ナチュラルカラーロープ 骨つき」を購入しました。今回購入したおもちゃを使った遊びをいくつかご紹介します。
(1)ボールを探して脳のトレーニング
「音が鳴る わんこのスポーツボール」は転がして遊ぶのも良いですが、飼い主さんがボールをクッションの下などに隠して、わんちゃんに探させるというゲームはいかがでしょうか。探すことで犬に考える力がつくので、脳のトレーニングにもなります。また、靴下の中にボールを入れて飼い主さんとひっぱりっこをするなど、遊びに変化をつけるのも良いと思います。
(2)柔らかいゴムの突起が歯固めに
ドーナツ型の「音が出る ペット玩具」はイボイボの突起つきで、噛むと音がします。このおもちゃを噛むことにより、歯固めや歯茎のマッサージにもなると思います。また、中央に空いている穴の部分にロープを通して両端を結び、飼い主さんとひっぱりっこをするのにも向いています。
(3)素材や音で変化を楽しませよう
骨型の「音が出るぬいぐるみ」は比較的大きめで、柔らかなフリース素材。噛むとキュッキュッという音がします。フリースのような柔らかい素材や音を好む小型犬に向いています。
もう一つの「雲/バナナのおもちゃ」はメッシュ素材で、噛むと音がします。メッシュのようなざらついた素材が好みで、音がするおもちゃが好きな小型犬向きです。
(4)ロープは力のある大型犬に
「ナチュラルカラーロープ 骨つき」は、犬との引っ張りっこに使えます。太さと長さがあるので、大型犬の遊びに良いと思います。所有欲の強いわんちゃんの場合は、ロープをつけたおもちゃを飼い主さんが投げてわんちゃんに持って来させるなどして、物への執着をコントロールするトレーニングも効果的です。飽きっぽいわんちゃんは、いくつかのおもちゃをローテーションで与えましょう。そうすれば、新鮮な気持ちでおもちゃと向き合うことができるでしょう。
■100均おもちゃは誤飲に要注意!
100円ショップで販売しているおもちゃは小さめのものが多く、販売しているおもちゃの多くが小型犬用でした。100円ショップで販売されている犬用おもちゃに関わらず、どんな犬用おもちゃにも共通しているのは壊れた場合の危険性です。
犬のおもちゃは、遊び方によっては壊れるのが早いものもあります。わんちゃんのなかには、ぬいぐるみの中の綿をとり出したり、笛の音が鳴る部分を外したりする子も……。このように、おもちゃで遊ぶよりも、壊す行為自体が楽しいというわんちゃんもなかにはいるのです。
犬用おもちゃのロープや付属品のボタンを誤飲したというケースは意外と多いです。万が一、おもちゃの破片を誤って飲み込んでしまったら、すぐにかかりつけの動物病院で診察を受けてください。その際、遊んでいたおもちゃを病院に持って行って、状況を説明しましょう。
■飼い主さんの目の届くところで遊ばせよう
今回、ダイソーで購入したおもちゃはボタン付きのものはありませんでしたが、布製おもちゃであっても油断大敵です。噛んでいるうちに飲み込める大きさになって、ゴクリと飲んでしまうことも考えられます。
おもちゃを誤飲していないかのチェックのためにも、おもちゃで遊ばせる際は、必ず飼い主さんが近くで見守りましょう。破損したおもちゃに気づいたら、新しい物と取り替えるなどして、わんちゃんの手の届かないところに保管してください。
「結局壊れるなら、安い方が良い」ということで、愛犬が気に入ったおもちゃを、100円ショップでまとめ買いする飼い主さんもいるそうです。おもちゃは、遊びだけでなく、ストレス発散、考える力をつけるのにも役立ちます。100円ショップのおもちゃを、愛犬とのコミュニケーションに活かしてみてはいかがでしょうか。
<取材協力>
遠藤ゆかり(えんどうゆかり)
戸田市を中心に犬のしつけレッスンをしている、『PLUS WAN』のドッグトレーナー。わんちゃんと飼い主さんの楽しい生活に欠かせない“絆”を育むお手伝いをしている。HP:https://plus-wan.jimdo.com
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