わんにゃとの暮らし

【獣医師執筆】「疲れたワン…」気付いてあげたい!犬が疲れたときに見せるサインと対処法

牧口香絵

獣医師
牧口香絵

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【獣医師執筆】「疲れたワン…」気付いてあげたい!犬が疲れたときに見せるサインと対処法

お散歩はわんちゃんにとって、リフレッシュするのに最適な時間です。お散歩はストレス解消、匂い嗅ぎを楽しむ、わんちゃん仲間と会う、ご家族とのコミュニケーションの時間、そして適度に体を動かすよい機会にもなります。みなさまのわんちゃんは、お散歩を楽しんでいますか? 私たち人も、その日によって心身のコンディションが違うことがありますね。わんちゃんたちも同じです。わんちゃんに無理をさせずお散歩や運動を楽しんでもらうためにも「疲れてしまった」ときのサインを知っておくことが大切です。

■わんちゃんが疲れてしまったときのサイン5つ

「疲れたワン…」気付いてあげたい!犬が疲れたときに見せるサイン5つと対処法
出典:https://www.shutterstock.com/

疲れてしまったときに示すサインは、その子によって若干変わってきます。たとえば、筆者の愛犬がまだ若いころ、アジリティ競技を一緒に楽しんでいました。疲労してくるとスピードが落ち、動きのキレがなくなってきます。そのような場面を見たら休憩をとるようにしていました。

わんちゃんが疲れたとき、そのほかにどのようなサインを示すでしょうか?

(1)顔に覇気がなくなる

わんちゃんも、体調や心の変化によって顔の表情が変わります。疲労していると、顔に元気がなくなります。

(2)ゆっくりと歩くようになる

人も同じですが、疲労してくると足の運びに変化ができてきます。すたすたと歩いていた子がゆっくりとしてペースになるときは疲労していると考えられます。

(3)地面にぺったりとおしりや体全体をつける

もう歩けないよという意思表示として歩くこと自体を止めてしまうこともあります。

(4)散歩コースを変えようとする

自宅の周りのお散歩をされていると、わんちゃんは道をよく理解しています。疲れていると自宅に引き返そうとしたり、家路までのショートカットコースを選ぼうとしたりします。

(5)呼吸のリズムが変わる

疲労してくるとハーハーとパンティングが激しくなることもあります。

 

■わんちゃんが疲れてしまったときの対処法

「疲れたワン…」気付いてあげたい!犬が疲れたときに見せるサイン5つと対処法
出典:https://www.shutterstock.com/

わんちゃんが疲れてしまったときは、どのようにご家族が対応することがベストでしょうか? シチュエーション別に考えてみたいと思います。

屋外(お散歩や運動)で疲れたとき

運動の途中で動きを止めて、体を休ませてあげてください。もし、暑さでバテてしまっていたら、涼しい木陰を探して体を休めましょう。夏場は、首を冷やす商品や冷却効果のあるTシャツを活用すると効果的です。

また、被毛が厚い犬種やマズルが短い犬種は暑さに大変弱いので、アイスノンを持ち歩くと安心です。散歩中よく疲れて立ち止まってしまうわんちゃんでしたら、スリングやカートなどをもって外出するといいでしょう。

自宅で疲れたとき

自宅で疲れたそぶりを示している場合、つまり"いつもの同じルーティーンで生活をしているのに疲労感を現している場合”は、体調が悪い可能性が考えられます。来客が訪れたなど、いつもと異なる家庭環境にいたことで疲労している場合は静かに休ませてあげましょう。わんちゃんも気を使ったり興奮したりすると疲労します。

シニアのわんちゃんが疲労を示したとき

シニアのわんちゃんが疲労感を示した場合、たとえばいつも以上に寝ている時間が長い、動きが緩慢である、顔に元気がない、ご家族とのコミュニケーションを取ろうとしないなど見られたら早めに動物病院で診ていただくと安心です。シニアの子の変化は神経質かな? と思われるくらい早めに対処をすることをおすすめします。

 

わんちゃんにとって、適度な散歩の量や質は年齢ともに変わってきます。お散歩中は是非わんちゃんの動きを見てその子にとって楽しめる運動ができているか確認をしてあげてください。散歩や運動が好きな子が急に散歩を嫌がるようなしぐさを見せるときは、体調が悪かったり、またはどこか体に痛みがあったりすることも考えられます。中には、自分の限界を知らずに、運動し続けてしまい脱水になり倒れる寸前まで走ったり遊んでしまう子もいます。散歩のときにはその日の気温、湿度も考慮して安全で楽しい運動を楽しませてくださいね。

 

※ 本サイトにおける獣医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、獣医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、獣医師や各専門家より適切な診断と治療を受けてください。

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