皆さんは、愛犬と「アイコンタクト」をとることができますか? 「うちの子はよく目を見てくれるのでアイコンタクトの練習をしたことがないです」という飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか? アイコンタクトが快くできる関係は、互いに信頼がある証拠。飼い主さんのタイミングで、わんちゃんがアイコンタクトをしてくれるようにトライしてみましょう。今回は、しつけで一番始めに教えたいアイコンタクトについてお話をしようと思います。
■アイコンタクトはどのようなときに役立つの?
わんちゃんを迎えたとき、どのような号令や言葉を優先的に教えるといいですか? というご質問を飼い主さんから尋ねられることがあります。筆者は最初に「わんちゃんの名前」、そして同時に「アイコンタクト」を教えてあげてくださいと伝えます。では、どのようなときにアイコンタクトは役立つでしょうか?
・飼い主さんの言葉がきちんと届く
アイコンタクトができると、飼い主さんの行動や言葉にわんちゃんが集中することができます。特に、保護犬や耳の聞こえないわんちゃん達は、アイコンタクトを通じて飼い主さんとの強い絆や信頼を早いうちに作ることができます。
・苦手なものから回避できる
怖いものや苦手な刺激があり、その刺激に反応して吠えてしまったり、防衛的になってしまうわんちゃんは、飼い主さんとアイコンタクトをすることで不安にならずに散歩ができるようになったり、苦手な刺激を緊張しないで回避することができるようになります。
・愛犬を危険から守ることができる
危ない刺激や場所などを回避させたいとき、名前を呼んだり、アイコンタクトによって「おいで、待て」など、危険から回避させる最善の行動をわんちゃんに促すことができるようになります。
■アイコンタクトの教え方3ステップ
わんちゃんの気質によって多少教え方は異なりますが、筆者は下記のやり方をすすめています。
(1)名前を呼び、「いい子」と言っておやつを与える
始めに愛犬の名前を呼びます。名前を呼んで愛犬が飼い主さんを意識してくれたら、「いい子」と言って好きなおやつを与えます。この練習では「いい子」という言葉が最初の"褒め”、おやつが2番目にくる"褒め”になります。2番目の褒めはおやつでなく愛撫でも結構です。
この練習をすることで名前を呼ばれることの楽しさ、安心感も同時にわんちゃんに伝えることができます。飼い主さんの中には叱るときにまず始めに名前を呼ぶ方がいますが、名前を呼ばれることは常にわんちゃんによって喜ばしいときであることが大切です。
(2)名前に反応し、かつアイコンタクトができたら「いい子」と言っておやつをあげる
名前によく反応して飼い主さんのことを意識するようになってきたら名前を呼び、かつアイコンタクトができたら「いい子」と言って、おやつを与えます。
名前を呼んでもうまくアイコンタクトが促せない場合は、おやつを飼い主さんの目の近くにもっていき、おやつで誘導しても良いでしょう。
(3)おやつ無しで、「見て」と言ってアイコンタクトができたら愛撫する
(1)~(2)までの練習でアイコンタクトが上手くなってきたら、アイコンタクトをするときに号令(「見て」「ルック」など)をつけていきます。最終的には(2)で与えた"褒め”(おやつや愛撫など)は省いて、(1)の"褒め”(「いい子」)だけを伝えても結構です。
わんちゃんは飼い主さんから「見て」と言われたら目を見るんだ、飼い主さんに集中するんだということをこのレッスンで学びます。
散歩中に出会う刺激を見て吠えたり、興奮したり、憤慨しているわんちゃんのお散歩マナーの向上にアイコンタクトはとても役立ちます。ぜひ、これからわんちゃんを迎える飼い主さんは、最初に目を見ることを教えてあげてくださいね。
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