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猫の不思議な行動にみられる習性を理解しよう

わんにゃ365編集部


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猫の不思議な行動にみられる習性を理解しよう

ねこちゃんと暮らしている方は、ねこちゃんの行動や反応に不思議に思うことも多いのではないでしょうか。ねこちゃんの体や行動は祖先から受け継がれてきた習性が関係しています。間違った飼い方をしないためにも、ねこちゃん特有の習性を理解しておきましょう。今回はその中でもなわばりについてお話します。

■なわばり(テリトリー)とは

なわばり(テリトリー)とは

ねこちゃんは単独でなわばりを作り、その維持管理のために点検(パトロール)を行いながら暮らしています。「なわばり」とは生きていくために必要な食べものや水を確保し、発情期に異性と出会い、子育てをするのに不可欠な空間です。

完全室内飼いのねこちゃんは家の中だけがなわばりになり、家の中を見回り、見慣れないものには自分のにおいをつけるなどのマーキング行動をします。「爪とぎ」も重要なマーキング行動の一つで単に爪あとをつけるだけでなく、前足の裏のパッドからフェロモンが分泌されていてにおいをつけています。

ねこちゃんを見ていると、部屋の中をウロウロしたり、用もないのに閉まっている扉を開けてと催促し、開くと部屋に入りくるっと一周して帰ってきたりします。これもなわばり確認のためのパトロールですね!

■性別によるなわばりの違い

性別によるなわばりの違い

オスはメスよりも強いなわばり意識を持っています。オスのなわばりは食料を得るためだけではなく、繁殖相手を探すための行動範囲でもあるため、オスのなわばりはメスよりも広範囲になります。

メスは発情期にしか交尾できませんが、オスは年中交尾が可能です。そのため、相手を求めてなわばりを動き回り自分の子孫を残すために、たくさんのメス猫と繁殖するという目的のため、広い縄張りを必要としています。

■猫のスプレー行為とは

猫のスプレー行為とは

ねこちゃんのスプレー行為はマーキングの一つです。ねこちゃんが物や人に顔をこすりつけて匂いをつけたり、爪とぎをする事もマーキングですが、スプレー行為とは壁や家具等の垂直な場所にしっぽとお尻を高く上げていつもよりも濃いおしっこをかける行為の事です。

猫のスプレー行為には「性的スプレー」と「ストレスによるスプレー」があります。性的スプレーは繁殖に適した季節になると異性の気を惹くために行われ、家具やベッドなどに何度もスプレー行為をします。ストレスによるスプレー行為には様々な理由があるようです。環境の変化や、同居猫との相性、飼い主との関係などにストレスを感じスプレー行為をします。この場合はねこちゃんをよく観察して何がストレスになっているのかを突き止めましょう。

■スプレーを防ぐ、抑える方法

スプレーを防ぐ、抑える方法

スプレー行為の改善方法として有効なのは避妊、去勢手術です。手術することで、約90%抑えることができるといわれており、年齢が若いほど抑制しやすいと考えられています。時期としては初めての発情期を迎える生後6ヵ月頃が理想です。

また、決まった場所でスプレーをする場合はペット用トイレシーツを貼ることで、においが残りにくくなります。ストレスによるスプレー行為の場合は何がストレスになっているのかを突き止めることが大切です。例えば同居猫との相性が原因になっていると考えられる時は、生活空間を分けるようにしましょう。

スプレー行為をした場所には匂いが残っているため、できることならその場所には行けないように工夫をしましょう。

ねこちゃんのスプレー行為は匂いもきつくて、飼い主さんにとってもストレスになってしまいますが、スプレー行為は本能的な行動のひとつ。叱っても軽減させることはできません。むしろ関係を悪化させることもあるので、絶対にねこちゃんを叱らないようにしましょう。

いかがでしたか?我が家の愛猫も毎日家の中のパトロールを欠かしません。2匹いるため、どちらの子も自分のなわばりを守ろうとしているのでしょうね。ねこちゃんの習性を理解して、ねこちゃんにとってストレスのない環境で生活できるようにしてあげたいですね。

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