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「老犬ホーム」ってどんな施設?シニア犬のこれからと、老犬ホームが果たす意味を考える

マルヤマミエコ

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マルヤマミエコ

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「老犬ホーム」ってどんな施設?シニア犬のこれからと、老犬ホームが果たす意味を考える

現在は動物医療の進歩や食生活の向上もあり、昔と比べて長生きのわんちゃんが増えているようです。しかし、高齢になって介護が必要になる、もしくは、誰かが常に近くにいて世話をしないと生活に支障が現れるケースも少なくありません。そこで、注目されているのが「老犬ホーム」です。

老犬ホームの果たす役割や選ぶポイントについて、東京都目黒区にある「老犬ホーム」(ペットホテルとサロンを併設)『THEケネルズ東京』に、お話を伺いました。

■老犬ホームってどんなところ?

「老犬ホーム」ってどんな施設?シニア犬のこれからと、老犬ホームが果たす意味を考える
出典:THE ケネルズ東京(お誕生日のお祝い)

飼い主さんが愛犬の世話を最期まで行うのが理想ですが、仕事や学校で家を空けざるを得ないことが多い人や、自身の健康に問題があるために高齢の愛犬に十分な世話が行えないという人もいます。

そのような状況のとき、飼い主さんに代わって愛犬の世話をしてくれるのが、「老犬ホーム」です。人間の「老人ホーム」と同じような位置付けと考えれば、分かりやすいと思います。 

飼い主さんのなかには、高齢になってからペット飼育を始める人もいるでしょう。高齢者は健康トラブルが現れやすいので、自分に何かあったときの愛犬の世話をどうするか考えておかないと、大切な愛犬が路頭に迷うことにもなりかねません。

「全ての老犬ホームが実施しているとは限りませんが、年齢の若いわんちゃんの受け入れも老犬ホームの役割の一つだと考えています。何かしらの理由で愛犬の世話が難しくなったときの選択肢として、“老犬ホームがある”ということを、飼い主さんには覚えていて欲しいです」(THEケネルズ東京)

飼い主さん自身がシニア世代になってから犬の飼育を検討する際には、必ず後々のこともしっかりと考えるようにしましょう。

老犬ホームに求める条件を書き出そう

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出典:THE ケネルズ東京(夜間のケア)

現在は「老犬ホームなんて関係ない」「入居を考えていない」という飼い主さんも、この先、状況によっては必要になるときが来るかもしれません。そうなってから慌てないためにも、情報を集めておくのは有効です。

皆さんが愛犬を「老犬ホーム」に預けることになった場合、施設にはどのようなことを求めますか? 「アットホームな雰囲気や充実した設備」「細やかなケア」「自宅からの距離」など、飼い主さんによって求める条件はさまざまだと思います。

では、みなさんが求める「老犬ホーム」の条件を、書き出してみましょう。大切な愛犬を預けるわけですから、くれぐれも「老犬ホーム」選びは慎重に行うようにしてください。

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出典:THE ケネルズ東京(清潔に保たれたケアルーム)

■設備だけでなくスタッフの質も大事

「老犬ホーム」ってどんな施設?シニア犬のこれからと、老犬ホームが果たす意味を考える
出典:THE ケネルズ東京(食べやすいようにスタッフが工夫)

「老犬ホーム」の探し方は、口コミやホームページなど、人それぞれだと思います。いずれにしても、聞いたり見たりといった情報だけでは分からないことは多いので、必ず見学に行きましょう。

「老犬ホーム」を見学に行くと、設備などのハード面に目が行きがちなもの。設備が整っているのは重要です。しかし、実際にわんちゃんの世話をするのはスタッフさんなので、スタッフさんの質も大事なポイントの一つです。どのような考えを持ってわんちゃんの世話をしているのか、聞いておくことをおすすめします。

 

■老犬ホームを選ぶ上でのチェックポイント

「老犬ホーム」ってどんな施設?シニア犬のこれからと、老犬ホームが果たす意味を考える
出典:THE ケネルズ東京(トリミングでいつもキレイに)

上記を踏まえ、「老犬ホーム」を選ぶ際のチェック項目を挙げました。参考にしてみてくださいね。

・設備が整っていて掃除が行き届いているか

・温度管理はできているか

・面会や一時帰宅が可能か

・わんちゃんへの衛生管理面について(トリミングや爪切りなどは定期的にしてくれるか)

・動物病院への通院の付き添いをしてくれるか

・健康管理について(食事面、運動や散歩の方法など)

・愛犬の普段の様子を知らせてくれるか(LINEやメールサービス)

「老犬ホーム」ってどんな施設?シニア犬のこれからと、老犬ホームが果たす意味を考える
出典:THE ケネルズ東京(少しずつでも毎日お散歩

「設備の内容や健康面だけでなく、スタッフさん一人が世話をするわんちゃんの頭数についても確認が必要です。たとえば、スタッフさん一人が世話をする頭数が20頭の場合と4〜5頭の場合とでは、ケアの細やかさや目の行き届き方に差が生まれてきます。

老犬ホームに支払う費用が、設備やサービスに見合っているのかを知るためにも、必ず現地に足を運んで施設の見学を行ってください。分からないことがあれば、納得いくまで質問して欲しいと思います」(THE ケネルズ東京)

 

わんちゃんにとって「老犬ホーム」の居心地の良さは、とても重要です。気になるホームがあれば資料を取り寄せて、その後、見学とトライアルを行い、愛犬が安心して過ごせる施設を選びましょう。

 

<取材協力>

THE ケネルズ東京

THEケネルズ東京』では“もう一つの我が家”をコンセプトに、老犬ホーム事業を展開。カウンセリングでは飼い主さんに健康面や生活パターンなどを細かく聞き、オリジナルのオーダーメイドプランを作成。室内の温度管理、筋力アップの水中トレッドミル、フィットネス、マッサージ、食事サポート、檜風呂での炭酸泉浴、誕生日のお祝い、遠足、季節の行事などを通して、入所している犬たちのトータルサポートを行っている。24時間体制で世話をしているので、夜中もスタッフが常駐。老犬ホームの他に、トリミングサロン、ホテルも併設している。HP:https://the-kennels.tokyo/index.html

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※ THE ケネルズ東京

 

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