愛犬や愛猫と共に暮らしている方なら、一度はペット保険への加入を考えたことがあるはず。しかし、仕組みがよくわからなかったり、補償内容の違いが難しく感じられたりして、加入を断念した方もいるのでは?
今回は2019年9月に新登場したシニア専用のペット保険も紹介しつつ、ペット保険の選び方を解説していきます。
■ペット保険は若い頃から加入しよう
動物もシニア期には、体にさまざまな異変が現れやすくなります。ペットには人のような公的な健康保険がないため、治療費が高額になりやすいもの。わんちゃんやねこちゃんがシニアになり通院が増えやすくなった時に、ペット保険に加入しようと考えている飼い主さんもいるのではないでしょうか。
しかし、ペット保険は保険会社ごとに新規加入できる年齢が決められており、シニアになると入ることが難しくなってしまいます。そのため、シニアになった愛犬・愛猫に十分な治療を受けさせてあげるためには、若いうちからペット保険に加入し、備えておく必要があるのです。
■どんなポイントを見て選んだらいいの?
そうは言っても、どの保険も同じに見えてしまう……という方は多いはず。そんな方はこれからご紹介する4つのポイントをチェックし、愛犬や愛猫に適した保険会社やサービスを選んでいきましょう。
(1)料金だけで判断しない
ペット保険の月額料金は犬種や猫種、年齢によって異なります。特にわんちゃんの場合は、犬種による差が大きいでしょう。中には、月額1,000円以下で保証が受けられる保険もありますが、この場合は治療費の補償割合(かかった費用のうち何%をまかなってもらえるか)が低かったり、新規加入できる年齢が7歳以下となっていたりするので、料金だけで判断しないように気を付けましょう。
また、月額料金が年齢によって上がっていくのか、一定なのかもチェックしておく必要があります。
(2)請求法は手軽か
加入する際に意外と重要になってくるのが、保険金請求の手軽さ。たとえば、対象となっている病院であれば窓口で保険証を提示するだけで保険金の請求ができるように工夫されている保険会社なら、スムーズです。
昔、筆者が加入していた保険会社はレシートに治療内容が記されていない場合は、レシートに押印が必要でした。さらに、電話をして病状や治療の内容などを詳しく伝え、保険金を申請するための書類を郵送してもらわなければならなかったため、とても面倒に感じられました。
ペットが病気の時は保険金の請求に時間をかける気力がなくなることも多いので、手軽に請求ができるペット保険を選ぶことが大切です。
(3)支払限度額や限度日数を比較
支払限度額や限度日数を超えた治療費は、請求しても支払われません。月額料金が安い保険の中には1日当たりの補償金額が○万円までと決められているものもあるので注意が必要。
また、入院や手術かによって支払限度額に差があるものも。ペット保険は愛犬や愛猫が病院にかかる頻度も考慮しながら選んでいきましょう。
(4)補償対象をきちんとチェック
保険金が支払われる対象は、主に「通院」「入院」「手術」の3つ。それら3つがすべて補償対象になっている保険は、月額料金に傾向があります。月額料金が安い保険は魅力的に見えますが、通院や手術が補償対象外になっていることも多いのです。
そして、過去に発症した病気を補償対象外とし、その病気以外を補償する形で保険への新規加入が認められるケースも。同じ病気に再びかかっても、その病気の治療にかかった費用が支払われないため、飼い主さんは負担を感じてしまいます。
また、悪性腫瘍や腎不全、甲状腺疾患、猫白血病ウイルス感染症のような病気(特定疾病罹患歴)にかかると治療を終えて完治したとしても、それ以降ペット保険への加入ができません。
■シニア犬専用のペット保険もある!
「うちの子はもうシニアだから、ペット保険への加入は無理……」――そう諦めている飼い主さんにぜひとも知ってほしいのが、2019年9月に販売が開始されたアニコム損保の「どうぶつ健保しにあ」。健康体であることが前提ですが、8歳以上であれば何歳でも新規加入できます。
「どうぶつ健保しにあ」は、通院は補償対象になっていませんが、手術と入院にかかる費用の一部(70%プランと50%プランがあり)が補償され、保険料は月々1,010円からとお手頃です。
このようにペット保険のサービス内容は、ペットの長寿化に伴って徐々に変化してきています。大切な家族の健康を守るためには、備えが必要。これを参考に、ペット保険の加入を検討してみてください。
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