ふと気がつくと、わんちゃんがじっと何かを見つめて固まっていることはありませんか? 一言で「じっと見つめる」と言っても、状況やわんちゃんの様子によっていろいろな意味が考えられます。
実際にどのような意味があるのか、大きく3つの状況に分けて考えてみましょう!
■飼い主さんをじっと見つめる
わんちゃんは、大好きな飼い主さんのことをじっと見つめることがあります。
例えば、飼い主さんが食事をしていたり、テレビに夢中になっていたりするときに、わんちゃんの視線を感じることはありませんか?
こちらをじっと見つめ続けているわんちゃんに気が付き、目が合った途端、尻尾をふりふりしたり、口をゆるく開けたりすることもあるでしょう。
そんなとき、わんちゃんは「ぼく(わたし)にもその美味しいごはんをくれないかな」「一緒に遊んでくれないかな」なんてことを期待しているのかもしれません。
もしかしたら、吠えたりせずにじっと静かにしていたときに要求が叶った、つまり、わんちゃんにとっていいことを経験したという過去があり、それをわんちゃんはしっかりと覚えていて、「じっと見つめていれば願いはかなう!」と信じているのかもしれませんね。
■他のわんちゃんをじっと見つめる
散歩などで、距離の離れたところで他のわんちゃんの姿を見つけた途端、固まってじっと相手のわんちゃんを見つめることがあります。このとき、わんちゃんは相手がどんなわんちゃんなのかをじっと観察しているのでしょう。
馴染みのあるわんちゃんであることが分かれば、すぐに「挨拶したい!」「遊びたい!」という気持ちで、リードをぐいぐい引っ張って向かっていこうとするでしょう。
また、何となく苦手だなと思う相手であれば、ますます固まって動けなくなったり、逃げ出そうとしたり、もしくは唸ったり吠えたりして、追い払おうとしたりするかもしれません。
強気なわんちゃんであれば、相手との距離が近ければ近いほど、「自分の方が強いぞ」と目をそらすことなく相手のことをじっと見つめようとします。そのとき、耳は前を向き、堂々と立ちはだかるような姿勢を取ります。たまに、尻尾を振ることがありますが、これはうれしいのではなく、興奮していることを意味します。
逆に、弱気なわんちゃんは、目をそらして、決して相手と目を合わせようとはしません。同時に尻尾は下がり、耳はぺたんと倒しています。
■何もないところをじっと見つめる
何もないところをじっと見つめて固まっている、というわんちゃんは意外と多いようです。静かな室内で、何か目に見えるようなものがあるわけでもないのに、わんちゃんは一体何を見ているのでしょうか?
よく知られているように、わんちゃんは私たち人間よりも聴覚が非常に優れています。人間が聞き取ることのできないような高音や、遠く離れた音も聞き取ることができるのです。
したがって、私たちには聞こえない音を感じとり、その音の正体をとらえようとして、じっと見つめているのかもしれません。このような行動は、テレビの音や家族の話し声などがしない静かな時間に見られることが多いようです。
■こんな時はちょっと注意!
例えば、声をかけてもまったく反応しない、じっと見つめた後に唸り出したり、歯を剥き出したり吠え出したりする、実際にはいないハエを追いかけたり、空気をパクパク噛むような行動をしたりする、といった様子がかなり頻繁に見られた場合、脳神経系の病気などの可能性も否定できません。
心当たりがあるようでしたら、一度かかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。
今回ご紹介したのはほんの一例です。わんちゃんによって、他にもいろいろな意味が存在するでしょう。
例えば、いつも日が暮れると玄関のドアをじっと見つめていたら、もしかしたら大好きな飼い主さんがもうすぐ帰ってくることを知っているのかもしれません。
そのときの状況やわんちゃんの様子(喜んでいるのか、怖がっているのかなど)を観察してみると、その意味が分かってくるかもしれませんね!
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