ねこちゃんといえば、何となくクールで、感情をあまり表に出さないといったイメージを思い浮かべる方も少なくないかもしれませんね。
いえいえ、実は、ねこちゃんはとても表情豊かな動物なんです。顔、尻尾、体全体、鳴き声などあらゆる手段を使って、自分の気持ちを表します。その中でも、顔の表情は、特に分かりやすいかもしれません。
そこで今回は、飼い主さんならぜひ知っておいていただきたい、顔の表情から分かるねこちゃんの気持ちを、3つご紹介したいと思います。
■1:リラックスしている表情

ねこちゃんが安心してリラックスしているときは、目は閉じているか半開きの状態と言われています。完全にリラックスしている時は、ゆっくりと瞬きをすることもあります。瞳孔は、光の量が多い日中は小さくなり、逆に光の量が少ない夜間は大きくなるという、普通の状態です。そして、耳はやや後ろに向いているか、前方に向いています。ヒゲは横に向いていることが多いようですが、前を向くこともあります。
リラックスしている時は、横向きか仰向けに伸びて横たわっていたり、体を半分起こして横たわっていたりすることが多いかもしれません。もちろん、座っていたり立っていたり、動いていたりするときも、リラックスしていればその表情は見られますので、ぜひ観察してみてください。
■2:緊張している表情

ねこちゃんが緊張しているときは、目が大きく開いていることが多いようです。瞳孔は、普通の状態の場合もありますが、緊張の度合いが高いときにはやや大きくなります。耳はやや後ろに向いているか、前方に向いています。もしくは、何かを一生懸命捉えようとしているかのように、耳が後ろを向いたり前を向いたりすることもあります。ヒゲは、横か前を向いています。
■3:怖がっている表情

ねこちゃんが怖がっているときは、頭が体と同じ高さか、もしくは床に近いところに保ったまま、ほとんど動かさなくなるようです。目はほぼ開ききった状態で、瞳孔は明るい日中であっても拡大しています。そして、耳はペタッと寝ている状態で、ヒゲは怖さが増すほど後ろを向くようです。

ねこちゃんの恐怖が極限状態にまで到達すると、耳は頭の後ろの方で完全に寝た状態になります。少しでも近づこうとすると、「シャー!(これ以上近づくニャ!)」と鳴いたり、「ウー(あっちへ行け!)」と唸ったり、さらには激しい猫パンチをして防御性の攻撃行動を仕掛けてくるかもしれません。
いかがでしたでしょうか。
ちなみに、ねこちゃんの方から甘えてきたので撫でていると、最初はリラックスして気持ちよさそうだったのに、途中で突然怒られてしまった経験をされたことはありませんか?
筆者の経験では、ねこちゃんによっては、撫でられることに関する境界線みたいなものがあって、その境界線を超えると、「もうこれ以上撫でられるのは無理!」となってしまうようです。それは、撫でる時間だったり、撫でる強さだったり、撫でる場所だったりと、ねこちゃんによって異なるようです。
でも、その境界線を超える手前で、ねこちゃんはおそらく緊張のサインを出しているはずです。耳がだんだん寝てきたり、目の瞳孔が大きくなってきたり、体を硬直させたり……。そんなサインに気づいたら、さっと撫でるのをやめてあげましょう。
あなたのねこちゃんは今どんな気持ちでいるのか、普段から表情をよく観察して理解してあげてください。
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