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赤外線にも注意して!愛犬の目が見えなくなる前に飼い主さんがしておくべきこと

ホリスティック獣医Sara

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赤外線にも注意して!愛犬の目が見えなくなる前に飼い主さんがしておくべきこと

犬は年を取るにつれ、目の病気が頻繁に見られるようになります。一般的には白内障、結膜炎、角膜炎などの病気がほとんどですが、進行すると突然目が見えなくなってしまう病気もあります(※1)。そうなる前に、飼い主さんは目の病気について知っておきましょう。

今回は目が見えなくなる前に、知っておいたほうが良いことや目の病気の予防とケアについて、獣医師である筆者がお伝えしていきます。

■どんな目の病気に気をつけたら良い?

赤外線にも注意して!愛犬の目が見えなくなる前に飼い主さんがしておくべきこと
出典:https://www.shutterstock.com/

犬に多い目の病気としては以下が挙げられ、遺伝も関係していることが報告されています(※2・3)。

・白内障

・結膜炎

・ぶどう膜炎

・水晶体脱臼

・緑内障

・網膜変性症

・進行性網膜萎縮症

・角膜潰瘍

・乾性角結膜炎(ドライアイ)

・眼瞼腫瘍(まぶたの腫瘍)

などなど……。

目が見えなくなる犬の病気のなかで、最も多く見られるもののひとつは白内障です(※1・4)。

 

■白内障などにならないようにするにはどうしたら良い?

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出典:https://www.shutterstock.com/

・雪が降ると紫外線が乱反射するので注意

人医学と同様に、犬の場合でも紫外線による目への影響が白内障の発症に関連している可能性があることが指摘されています(※5)。

紫外線というと夏に強いイメージがあるかもしれませんが、雪が降る地域では紫外線が反射して目に入りやすくなり、その反射率は一般のアスファルトでは10%であるのに対し、雪が降ると80%まで上がるとも言われています(※6)。

もし、白内障にすでにかかっている犬を、雪が降った後にお散歩させる場合には、犬用サングラスの着用も考えてみてくださいね。

・意外に気をつけたいのが赤外線ヒーターとコタツ

人レベルの研究では、赤外線も目に悪影響を与え、白内障に繋がる場合があると報告されています(※7)。

冬になると気をつけたいのが赤外線ヒーターとコタツの利用。コタツは赤外線によって周りの空気を温めていますが、コタツのなかに入るとかなり近い距離で赤外線を浴びることになります。研究結果を踏まえると、コタツや赤外線ヒーターなどの熱線が直接犬の目に当たるとダメージを受けて白内障になりやすくなる可能性も否定できませんので、注意してあげましょう。

・病気と白内障の関係もある

糖尿病やホルモンの病気など、身体の代謝が悪くなって目に悪影響を及ぼすこともあります。

犬の糖尿病に多いタイプは「1型糖尿病」で人と同じくインスリンの不足によって起こる糖尿病ですが、研究によると肥満や高脂血症などといった問題も関連していると言われています。(※8・9)。

そのためカロリーオーバーにならないように、高カロリー食や脂肪の多い食事をできるだけ避け、できるだけ身体に負担のかからないような食生活をこころがけていきましょう。

 

■目が見えなくなったときのために今からできること

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目の病気になると動物病院から目薬が処方されますが、そのときに点眼をさせてくれないと、治療がうまくいかなくなってしまいます。

皆さんも、生まれて初めて目のなかに液体を入れたときのことを思い出してみてください。目に染みないような単なる水を目の中にいれたとしても、液体自体が目に入るという体験はきっと衝撃的だったのではないでしょうか?

犬の場合も同じです。目のなかで炎症が起きているような場合では特に、目薬をさすと染みることがあります。最初からそのような痛みを体験してしまうとなおさら、目薬をさされるのを嫌がるようになってしまいます。

頭を横に振るだけで目薬の液体が目に入ることは簡単に避けられてしまうため、日ごろ噛まない子であっても、暴れると力づくで目薬をさすということはかなり難しいです。

 

■日ごろのメディカルトレーニングが大事!

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目の病気になりやすい犬種を飼っている飼い主さんにお伝えしたいのは、トレーニングの重要性です。

爪切り、耳のお手入れ、シャンプー、デンタルケア、投薬などに慣らしていくようなトレーニングを『メディカルトレーニング』と呼んでいます。その一環で目薬のトレーニングも一緒にしていくことを筆者はおすすめしています。

メディカルトレーニングの基本は、目薬をさす間にじっとしていられたら良い体験ができるということを学習させるもの。目薬をさしたらご褒美として大好きなおやつを毎回与えます。こういった体験を増やしていくと、愛犬にとって目薬をさされるのが楽しい時間に変わり嫌がらなくなります。中には喜んで自分から待ってくれることもあるほど、非常に効果的だと筆者は考えています。

 

視力が低下する白内障の場合は特に、病気になる前からの予防やトレーニングをしているかどうかが、治療がうまくいくかどうかの分かれ道になります。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

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※ 本サイトにおける獣医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、獣医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、獣医師や各専門家より適切な診断と治療を受けてください。

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【参考】

※1 アニコム損害保険株式会社『アニコム家庭どうぶつ白書2018年度版』

※2 Cathryn SM. The genetics of eye disorders in the dog. Canine Genet Epidemiol 2014; 1: 3.

※3 Patrick SW. The incidence of eye disease in dogs in a veterinary academic hospital: 1772 cases. J S Afr Vet Assoc 1996; 67(3): 108-110.

※4 O Neill DG, Church DB, et al. Prevalence of disorders recorded in dogs attending primary-care veterinary practices in England. PLoS One 2014; 9(3): e90501.  

※5 Williams DL, Heath MF, Wallis C. Prevalence of canine cataract: preliminary results of a cross-sectional study. Vet Ophthalmol 2004; 7(1): 29-35. 

※6 環境省『紫外線環境保健マニュアル2015年度版』

※7 Soderberg PG, Talebizadeh N, et al. Does infrared or ultraviolet light damage the lens? Eye (Lond) 2016; 30(2): 241-246.

※8 Shields EJ, Lam CJ, et al. Extreme beta-cell deficiency in pancreata of dogs with canine diabetes. PLoS One 2015; 10(6): e0129809.

※9 Nelson RW, Reusch CE. Animal models of disease: classification and etiology of diabetes in dogs and cats. J Endocrinol 2014: 222(3): T1-T9. 

【画像】

※ Yongyuth Suphotngamkul,Happy monkey,Kazantseva Olga,135pixels,Syda Productions / Shutterstock

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