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犬の毛が絡まるのはブラッシングのせいだけじゃなかった!毛玉ができる・毛が絡まるときの病的理由

船田治子

獣医師
船田治子

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犬の毛が絡まるのはブラッシングのせいだけじゃなかった!毛玉ができる・毛が絡まるときの病的理由

皆さんは愛犬のブラッシングをしているときに、違和感を覚えたことはありませんか? 犬の毛並みの状態から気づくことのできる病気があります。今回は、毛並みや毛玉に影響を及ぼす主な病気について説明します。

■毛玉や毛並みの異常は病気?

犬の毛が絡まるのはブラッシングのせいだけじゃなかった!毛玉ができる・毛が絡まるときの病的理由
出典:https://www.shutterstock.com/

犬はブラッシングで皮膚を刺激されると血行が良くなり、皮膚の新陳代謝が高まることで、美しい毛並みを保つことができます。特に、長毛の犬の場合は毛玉ができやすいため、ブラッシングが欠かせません。

毛が絡みやすく毛玉ができていたり、ゴワゴワとした感触があったりする場合は、ブラッシング不足によることが多いと思います。しかし、その他に病気が隠れていることもあります。

 

■毛玉ができやすい病的原因

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・外耳炎・皮膚炎

犬が、体の痛みや痒みがある部分を舐めたり掻いたりすると、毛が絡みやすくなります。たとえば、外耳炎の犬は耳が痒いと後ろ足で耳の後ろをかくために、耳の後ろの毛が絡み毛玉ができやすくなります。同様に皮膚炎を起こしている部位を舐めたり搔いたりすれば、その周囲の毛が絡みやすくなるでしょう。

・口内炎・歯周病

口腔内に炎症が起こると、唾液の粘稠性が増して不潔になり、舐めた部分の毛が固まりやすくなることがあります。

・下痢・嘔吐

便や吐物が体に付着してしまったときは、その汚れで毛が絡んでしまうことがあります。特に、病気や高齢で体の自由が効かない状態であれば、なるべく早く処置をしてあげましょう。汚れた部分を洗った後には水分を十分に乾燥させないと、さらに絡みやすくなりますので注意しましょう。

 

■毛並みがゴワゴワする病的原因

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・脱水症状

下痢などの消化器疾患や腎不全、糖尿病、子宮蓄膿症をもっている場合、また、高齢犬になって脱水症状を起こしている場合には、毛がぱさつき、艶がなくなってしまいます。

・甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症では、甲状腺ホルモン量の低下により体の各部分の代謝が悪くなります。脱水を起こし皮膚が乾燥し、いわゆるフケが増え、毛の生え変わりに支障が起きると、脱毛したり古い毛が残ってゴワゴワとした感触になったりすることがあります。

・副腎皮質機能亢進症 

副腎皮質ホルモンの慢性的な分泌の過剰によって起こります。さまざまな症状の中でも、代謝異常を起こした場合、左右対称の脱毛や、毛のゴワゴワした状態が生じることがあります。

ブラッシングは犬とのコミュニケーションが取れますし、全身を触ることで病気の早期発見にも繋がると思います。毛並みや皮膚の艶を保ち、愛犬の健康管理のためにも、ぜひブラッシングをしてあげましょう。そして異常を感じたときは、早めに動物病院で診察を受けて下さいね。

 

※ 本サイトにおける獣医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、獣医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、獣医師や各専門家より適切な診断と治療を受けてください。

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【参考】

長谷川篤彦(1997)『犬の診療最前線』インターズー

【画像】

※ Dmytro Zinkevych,Te9l,Konstantin Zaykov,mariait / Shutterstock

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