毎日のわんちゃんの食事は、どのようにして選んでいますか?たくさん種類があるドッグフードですが、愛犬の健康を考えて何を選べばいいか迷っている飼い主さんも多いと思います。そこで、今回は市販のドッグフードを選ぶ際のポイントをご紹介いたします。
■ライフステージに合わせて選ぶ
「成長期」「成犬期」「高齢期」と大きく分けて3つのライフステージがあります。ステージ毎に必要な栄養が異なるので、成長段階に応じて選んであげましょう。
・成長期
小型犬では生後8~10ヵ月くらい、中型犬では10~12ヵ月くらい、大型犬では15~18ヵ月くらいまでにあたります。月齢に合わせて、必要な栄養の入ったフードを、こまめに体重を測定し適切な量を与えてあげてください。「よく食べるから」とついつい与えすぎや、「スリム体系にしたいから」と量を減らすなどは、成長と健康の妨げになりますので注意しましょう。
・成犬期
「維持期」ともいわれ、健康の維持、体重の維持に気を付けてフードを選びましょう。特に、避妊去勢手術後はホルモンバランスの変化により、体重が増えやすいです。その場合、フードの与える量を減らすのではなく、手術後専用のフードや低カロリーのフードに切り替えてあげてください。
・高齢期
小型犬では12歳くらい、中型犬では10歳くらい、大型犬では8歳くらいからにあたります。人間と同様に、わんちゃんにも加齢に伴って食べ物の好みの変化や、食欲の低下、体質の変化など様々な変化がみられます。体調や食べ方(食いつき)をよく観察してあげましょう。
■粒のサイズ、形で選ぶ
・粒のサイズ
基本的には、体格(小型、中型、大型など)で粒のサイズを選びましょう。小型犬が大型犬用(大きい粒)を食べるのは、顎に負担がかかって食べにくく、疲れてしまいますよね。
・大きい粒の方がよく噛んで食べてくれる。
・体格は大型犬だけど、小粒を好んで食べてくれる。(食いつきが良い)
・丸呑みして食べるので、小粒の方が喉に詰まらせたりむせたりしにくい。
など、好みや食べ方に合わせて選んであげるのもいいですね。
・粒の形状
円形・楕円形・丸形・三角形・四角形・ドーナツ型など様々な形状があります。わんちゃんの顎の形に合わせた形、消化しやすい形、砕きやすい形など、用途に合わせて作られた形状もあるようです。
■フードに含まれる水分量で選ぶ
・ドライタイプ
ウェットタイプに比べて比較的に低コストのものが多いです。カリカリと噛むことで丸呑みの防止や顎の筋肉を強化したり、また水でふやかすことしてあげることで、水をあまり飲まない仔の水分補給を助けたり、離乳期やおなかの調子が悪い時などにも使い分けることができます。
・ウェットタイプ(缶詰、パウチなど)
嗜好性が強いので、食欲不振の時や食が細いわんちゃんが食いついてくれやすいです。水分量が多いので、水をあまり飲まないわんちゃんの水分補給にも役立ちます。
■療法食
「療法食」とは、獣医師の指導のもと治療に合わせて給与する、「食事療法」で使用するフードです。特定の疾病や症状があるわんちゃんに対して、ガイドラインに沿って与えるものです。法令上では規制がないため、ホームセンターやインターネットでも販売されていますが、本来受けるべき診療や指導を受けずに、飼い主の判断で療法食を与え続けることは、わんちゃんの健康被害を引き起こす可能性があります。必ず定期的な診察を受けてから給与しましょう。
療法食や動物病院おすすめ総合栄養食などは、「お試し小袋サンプル」を置いている場合があります。
また、療法食の「宅配」や「次回診察のお知らせ」など、動物病院とメーカーが連携した便利なサービスもあるようです。
わんちゃんのフードに関する情報開示の義務付けはありません。そのため、例えば原材料に人間の市場では使用できないものなどを使われている場合、また強力な酸化防止剤や合成保存剤、商品を良く見せるための着色料や発色剤など、摂りすぎると体に良くないものが多く含まれていても、分からない場合があります。
・原材料の仕入れ先、品質
・製造工場、過程、
・販売会社
などフードについての詳細が分かる商品は、やはり安全でおすすめです。
また、フードの切り替えは1週間以上かけてゆっくり行いましょう。毎日同じものを食べているわんちゃんが急に違うものを食べるとおなかを壊す可能性もあります。飼い主が安心して与えるごはんは、きっとわんちゃんにとって一番のごちそうです。しっかり選んで、健康の管理をしてあげてください。
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