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日本犬ってどんな犬?日本猫って1匹だけ?代表的な日本犬・日本猫種を行動傾向と共に紹介

牧口香絵

獣医師
牧口香絵

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日本犬ってどんな犬?日本猫って1匹だけ?代表的な日本犬・日本猫種を行動傾向と共に紹介

世界には非公認犬種や猫種を含め、わんちゃんは700種以上、ねこちゃんは40種類以上いると言われています。その中で、日本産のわんちゃん、ねこちゃんの数は決して多くはありませんが、日本で生まれたわんちゃん・ねこちゃんを皆さんはご存知ですか? 今回は、日本生まれのわんちゃん・ねこちゃんを、行動傾向やしつけ方法と合わせてご紹介したいと思います。

■日本産のわんちゃん

「日本の犬種」として日本が原産国(柴犬、秋田犬、甲斐犬、紀州犬、四国犬、北海道犬)であるものと、日本が原産であるが外来の血が混ざっている犬種(土佐犬、日本テリア、日本スピッツ、狆、アメリカン・アキタ)が存在します。今回は、日本で犬種別犬籍登録頭数(※1)の多い日本犬を上位3犬種ご紹介します。

1位:柴犬

日本犬ってどんな犬?日本猫って1匹だけ?代表的な日本犬・日本猫種を行動傾向と共に紹介
出典:https://www.shutterstock.com/

筆者が開催しているしつけ教室のパピークラスでもよく見られる犬種です。一度柴犬と暮らすと次も必ず柴犬を、という飼い主さんが多い印象です。

日本古来の土着犬であり猟犬として活躍していました。現在は家庭犬として改良され、温和な柴犬が増えている印象がありますが、筆者のクリニックでは問題行動(攻撃行動)を起こすわんちゃんとして診察をする上位3位に入る犬種の1つです。体は小柄ですがスタミナがあり、また頑固な一面があります。子犬のころからしつけとトレーニングを行うことをおすすめします。

2位:日本スピッツ

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外来種の血が混じってできた、日本原産の犬種です。筆者の祖父は、スピッツが大好きで番犬として飼っていました。警戒心が強くよく吠えるため、番犬としては最適な役割を果たしてくれていましたが、家庭犬として都会で暮らすには吠えのコントロールは子犬のころから教えることが重要です。

3位:狆(ちん)

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狆が日本に入ってきた時期は諸説ありますが、昔から日本の皇族に親しまれていた犬種です。マイペースなため、しつけやトレーニングは根気よく行うことが大切です。

日本を原産とする純血種のうち、上位人気犬種はやはり柴犬でした。豆柴、小豆柴などコンパクトな体をした柴犬の繁殖も見られることから、人気があることが理解できます。柴犬がたぬき顔(顔が丸い)の場合は比較的穏やかで他人にも友好的、きつね顔(顔が細い)場合は警戒心が高く頑固といった印象を、筆者は感じています。

 

■日本産のねこちゃん

ここ数年で、ねこちゃんの飼育頭数がわんちゃんを上回り(※2)、ねこブームと言っては過言ではありません。テレビのコマーシャルでも、以前よりねこちゃんをよく見かけるようになったと感じます。昔の浮世絵などにはねこちゃんがよく描かれていますが、日本にねこちゃんが持ち込まれるようになったのは、最近の見解によるとおよそ2,100年前、弥生時代に遡るそうです(※3)。

日本猫の毛色はバリエーションが多いのが特徴。大きく分けて単色、二色、三毛、そして縞模様(キジトラや茶トラなど)が存在します。しかし、日本原産の猫は大変少ないんです。

ジャパニーズボブテイル

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全猫種の中で、唯一の日本原産の猫です。日本猫の特徴とも言える、短く巻き込まれている尾にアメリカ人が魅了されブリードを試みました。1976年にCFA(世界最大の猫種登録団体)に認定され、1992年には長毛種も公認されました。

ジャパニーズボブテイルは体が丈夫、適度な神経質さとねこちゃん特有のツンデレ感があり、きっと猫好きには堪らない猫種です。

ねこちゃんの毛色と気質には、相関性があると言われているそうです。筆者のイメージですが、三毛猫は野生的、診察の現場でも苦労した経験があります。黒猫は穏やかな気質をもっている子が多く、白猫は自分の好き嫌いをしっかり主張する子が多く、サバ・キジ猫は甘えん坊だが賢い子が多い印象があります。もちろん、毛色だけで気質が決まるわけではありませんが面白い傾向ですね。

 

動物の気質や行動の決定には、氏(うじ)も育ちも関係していますが、DNAに組み込まれている個々の犬種・猫種の気質のパターンはある程度決まっています。自分のライフスタイルに合う犬種、猫種を選ぶために、わんちゃんやねこちゃんを迎える前にぜひ図鑑を参考にしてみてくださいね。

※ 本サイトにおける獣医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、獣医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、獣医師や各専門家より適切な診断と治療を受けてください。

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【参考】

※1 2018年(1月〜12月)犬種別犬籍登録頭数 | 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ

※2 平成30年(2018年)全国犬猫飼育実態調査 結果|一般社団法人 ペットフード協会

※3 猫はいつから日本にいるの - 伊藤隆太郎|論座 - 朝日新聞社の言論サイト

※4 早田由貴子(2014)『まるごとわかる猫種大図鑑』P92-95,学研プラス

【画像】

※ Ekaterina Brusnika,Akbudak Rimma,Alina Boldina,Rin Seiko,dien / Shutterstock

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