最近はペット用サプリメントの種類も増え、愛犬・愛猫に定期的に与えている飼い主さんも増えています。心身共に健康に過ごすために、サプリメントを効果的に活用するケースも多くあります。筆者の専門分野である「行動診療科」でもサプリメントを治療や予防医療のひとつとして使用することも増えてきている実感があります。今回は、サプリメントの種類や選び方についてご紹介します。
■サプリメントの3つの注意点
サプリメントはお薬ではありません。栄養補助食品ですので、病気の治療を目的としてはいません。正しく与えることで、栄養素の摂取を補助してくれます。サプリメントを使用する際は、下記の3つの注意点を飼い主さんは覚えてくださいね。
(1)過剰摂取には注意
栄養素によっては、過剰摂取は身体に害を与えることもあります。
(2)副作用が発現する可能性
処方されているお薬との飲み合わせによっては、大きな副作用が発現することもありますので注意が必要です。お薬の処方がある場合は、必ず獣医師さんと相談するようにしましょう。
(3)動物用を選択する
動物用のサプリメントは、犬・猫が安全に摂取できるよう設計されたものになります。人用では、安全性や容量は不明な部分が多く危険な場合があります。
■心と体の健康を保つサプリメント
今回は、筆者の専門分野「行動診療科」の視点から、行動学的にも関係するサプリメントの種類を5つご紹介します。
(1)腸内細菌叢(そう)を整える
「脳腸相関」という言葉があるように、腸内細菌のバランスは、行動つまり心に深く関係するといわれています。整腸作用のあるサプリメントはとても多くなっています。
(2)関節痛や関節炎
関節疾患により、問題行動が発症しやすくなったり、
(3)不安軽減
不安傾向が強い場合、それを和らげることを意識した使用用途としているサプリメントもあります。何種類か販売されており、獣医師さんと相談しながら使用することが可能です。軽度の不安傾向であれば効果がある可能性を報告する実験結果もあるようです。
(4)視覚、目
目薬などだと、受け付けるのが難しい子が多いと思いますが、飲み続けることで目のケアを目的としているサプリメント等もあります。視力低下に伴う不安傾向の増大、攻撃行動の増加も傾向として報告されています。日頃から目のケアをすることは、これらの問題行動の予防にも繋がると考えサプリメントを利用するケースも増えているかと思います。
(5)認知機能不全
認知機能不全症候群になることで、夜泣き、徘徊など困った行動変化が多く観察されます。これらの行動は、予防がとても重要になります。脳の活性化や抗酸化などを目的としたサプリメントが多く販売されています。
サプリメントの成分などは本当にさまざまです。ご自分のわんちゃんやねこちゃんに合った物を見つけるためにも、かかりつけの獣医師さんと相談しながら選ぶことをおすすめします。体調や検査結果、お薬の飲み合わせ、サプリメントの効果報告などを考慮しながら選んでみてくださいね。
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※ 本サイトにおける獣医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、獣医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、獣医師や各専門家より適切な診断と治療を受けてください。
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