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愛犬、愛猫のトイレ事情は管理できていますか?

わんにゃ365編集部


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愛犬、愛猫のトイレ事情は管理できていますか?

おしっこには、体内の水分量を調節し血液中の老廃物を排出するといった役割があります。体の情報がたくさん詰まっているおしっこは、定期的な尿検査はもちろんのこと、毎日のトイレ事情の管理がとても大切になり、病気の早期発見にも繋がります。今回は、毎日のトイレで気を付けてみるポイントや、尿検査の採尿方法についてお話します

■トイレチェックポイント

トイレチェックポイント

・回数、量


通常で「1日何回トイレに行くか」「1回のおしっこの量はどのくらいか」を把握しておきましょう。また、「1日の飲水量」も同時に把握しておくことが大切です。おしっこが膀胱に溜まり続けると腎臓に負担がかかり、この状態が1日以上続くと命に危険を及ぼします。
・急にトイレに行く回数、またはおしっこの量が増えた/減った
・排尿姿勢をするけどおしっこが出ていない
・トイレの時間が長い
などの症状がある場合にはなるべく早い受診、尿検査をおすすめします。

・色


色の濃い濃縮したおしっこは、「飲水量が少ない/脱水」「ストレス」、異常の場合「肝疾患」などを表します。冬場は運動量低下から飲水量が減り、泌尿器疾患の発症率が高まります。濃縮したおしっこは、結石が生成されやすくなるため、もともとあまり水を飲まないねこちゃんには特に注意が必要です。
色の薄いおしっこは、「飲水量の増加」、異常の場合「糖尿病」「腎臓の機能低下」などを表し、この疾患の特徴にある飲水量増加は、薄い色のおしっこがたくさんつくられることにより「脱水」を起こしやすくなることが原因です。
血尿の場合、目視で明らかに分かる赤色~黒っぽい色のおしっこから、検査をして初めて血尿と分かるものがあります。

愛犬、愛猫のトイレ事情

お散歩中にトイレをする場合、色が分かりにくいので、処理をする前に一度容器で採って確認するなど工夫が必要ですね。

・臭い


強いアンモニア臭や甘酸っぱい臭いは異常な臭いです。急に臭いがしなくなった時にも、腎臓の機能低下などの疑いがあるため注意しましょう。消臭効果の高いトイレ用品は少々の臭いの変化があっても消臭されて気づきにくいかもしれませんね。

・仕草や様子


・おしっこを出すときに(痛そうに)鳴く
・いつもと違う場所でおしっこをしていた
・いきむようにしておしっこをする
・不自然な姿勢でおしっこをする
などは、トイレをする上では異常行動です。
・陰部をしきりに舐める
・腹部に張りがある、食欲低下、嘔吐
なども、泌尿器疾患の症状に含まれますので、生活の様子にも変化がないか注意してみましょう。

■尿検査

尿検査

腎臓、肝臓、泌尿器系の疾患や腫瘍、結石、感染症、糖尿病などの可能性を調べることができます。特に腎臓は血液に比べて、おしっこにより早く異常が見つかるためとても重要な検査です。定期的な検査をおすすめします。

■採尿方法

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・ウロキャッチャー

動物専用の採尿器です。排尿中、ウロキャッチャーのスポンジ部分におしっこを吸い込ませることで簡単に採尿ができます。未使用のスポンジで代用することもできそうですね。

・紙コップ、トレー、おたま

使い捨て紙コップや清潔にしたトレー、採尿専用にしたおたまなどを準備しましょう。持ち手のあるおたまは少し距離があってもサッと採尿ができて使いやすいかもしれませんね。

・ペットシーツ、ビニール、ラップ

裏返したペットシーツや水をはじく素材のビニールやラップを、いつもトイレをする場所に敷いておくと、わんちゃん、ねこちゃんが普段通りにトイレをできてストレスなく採尿できます。

・ねこちゃんの場合

トイレ砂が吸収したおしっこは絞り出すことができません。採尿時には一時的に砂を除去するか、システムトイレの使用がおすすめです。

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採尿後はなるべく早く動物病院へ持って行きましょう。すぐに持って行けない場合は、半日以内であれば一時的に冷蔵庫で保管するか、再度採尿しましょう。
採尿ができない場合や、長時間おしっこを出していない場合には受診をおすすめします。本来体から排出するべきおしっこを体の中にため続けることは、体にとって悪影響になります。
毎日のチェックとこまめな検査が健康維持に繋がります。今回の内容を参考に、トイレ事情の管理をしてあげてください。

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